不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

【COZUCHI第4弾】平塚案件のキモはここ!

f:id:investment-totty:20210831052814p:plain

 

COZUCHI(WARASHIBE)ローンチ予告の第4弾です、ドドン!

 

朝3時に起きてテンション高めです。おはようございます。

 

9月のCOZUCHIの募集予告は「六本木ビル」、「品川再開発」、「目白マンション」と来て「次はどうくる?」と注目している方も多かったのではないでしょうか。僕もその一人です。

 

今回はJR東海道線「平塚」駅から徒歩7分にある1棟マンションが対象です。ただの1棟マンションでななく、戸建住宅用地の分譲も絡んだ物件です。

 

これで4物件。ローンチにふさわしいバライティに富んだ物件が揃いましたね。

 

COZUCHIには1級建築士や不動産鑑定士もいらっしゃいますが、まずもって「平塚も完全にプロ案件だな~」と思いました。

 

詳細は公表前ですが、今ある情報を紐解きながら見ていきたいと思います。ご興味がありましたらお付き合いください。

 

→COZUCHI

 

 

<予告>平塚1棟マンションの概要

 

f:id:investment-totty:20210831032707j:plain

(引用)COZUCHIより

 

  • 募集金額:1億560万円
  • 利回り:10%(年利)
  • 運用期間:6ヶ月
  • 劣後割合:公表前
  • 募集開始:2021年9月27日19時~

 

まずは1億越えの規模の大きさと利回り10%に目が行きます。

 

利回りが高くなる理由については、COZUCHIから丁寧に説明がありましたので、それが全てを物語っているような気もしますが・・・僕の駄文で補足しながら見ていきたいと思います。

 

駐車場部分を売却して利回りを改善

 

f:id:investment-totty:20210831032645j:plain

(引用)COZUCHIより

 

本物件は当初、全体約260坪の敷地面積があり、本ファンドで投資対象となる収益マンション部分が約160坪、残りの約100坪は駐車場となっておりました。
駐車場部分は2分割し、戸建用地として既に売却を完了しております。売却に伴い、投資資金の一部が回収できたため、本ファンドで投資対象となる収益マンションは利回り約10%にまで改善致しました。

(引用)COZUCHIより

 

なるほどと思いました。これは地場のディベロッパーかパワービルダーの仕事だと考えるとわかりやすいですね。利回りの考え方が、そもそも普通の不動産クラファンとは全然違います

※地場のディベロッパーかパワービルダー:戸建分譲開発業者のこと。

 

一般の方には馴染みがないと思いますが、不動産鑑定で言うところの開発法(更地分譲)という手法を使っていて、

 

要は一般的な賃貸マンションのように賃料収入に対する純収益利回り(NOI利回り)のほか、開発業者の販売粗利益率(鑑定では投下資本収益率)の視点でも考えられています。

 

【こちらの記事でも解説してます】

【はじめての不動産クラウドファンディング】利回りは2種類あります

 

ちなみに、開発業者の粗利と賃貸業者のNOIでは利回り水準がまったく異なります。例えば開発業者がパワービルダーなら粗利10~15%くらい。

 

自分の中ではこの時点で本ファンドが高利回りになる理由が腹落ちしました。あれです、以前WARASHIBEで募集された田端ファンドの開発用地と同じ考え方です。

 

【関連記事】

【すごいじゃないかWARASHIBE】高利回りの理由は開発用地の投下資本収益率だから

 

駐車場部分は経済的価値がないので、更地化した後に戸建分譲用地としてエンドユーザーに販売しちゃいましょう、そしたら粗利が出てトータルで利回りが改善しました・・・という、いかにもCOZUCHIらしいプロの仕事です。

 

味を占めたので、どんどんCOZUCHIから引用させていただきます(笑)

 

仕入検討時に提示された利回りは約7%ほどでエリアや築年数からすると一般的な投資案件でした。しかし物件調査を進めていく中、駐車場部分の収益性は低いものの土地としての評価が高く、戸建用地として高値で早期売却できる可能性を見出しました。約100坪の駐車場部分を売却しやすい戸建用地とするために、2分割(1区画約50坪)もしくは3分割(1区画約33坪)のどちらにするかを一級建築士免許を保有する仕入担当者が入念に調査しました。

(引用)COZUCHIより

 

そうですよね。一般的な地方都市の中古マンションの利回りは7%程度。うん、わかります。「これじゃ普通の案件だ。だから駐車場部分を分割して先に売っちゃおう」と。

 

で、2分割にするか3分割にするかは一級建築士さんが(たぶん不動産鑑定士の専門分野でもあるのでご相談されたかも)検討されたというわけです。

 

分割用地において「最適な分割戸数」は大きなポイントで、これにより収益性がガラッと変わります。下手をすれば売れ残ったりもするので。

 

分割戸数は地縁的な選考性が強いので、用途地域、ターゲット層などをちゃんと調べないと僕もわかりませんが、まあ、最近ではパワービルダーを中心に、従来の戸建住宅地を数区画に分割するミニ開発が増えてます。

 

ざっくりした考え方ですが、都市部では総額を抑えるためにできるだけ小さく区画割する傾向にありますし、地方部では総額感などから広めの区画割が好まれることもあります。

 

本件では駅徒歩7分とはいえ、地方都市の平塚であれば車社会でしょうから、もしかしたら駅距離基準の影響はうすいのかもしれませんね。であれば、住環境や利便性、敷地の広さなどが重視されます。

 

詳細は公表前ですが、次章で簡単に触れられています。

 

平塚エリアの戸建ニーズ

 

平塚エリアは湘南の中で既に不動産価格が高騰してきている辻堂や藤沢と比較すると価格は抑えられている傾向があります。辻堂で30坪ほどの戸建を購入する予算で平塚では50坪ほどにすることが出来ることから、近年ファミリー層を中心として大きめの家でゆったりと暮らすニーズが高まっておりました。
平塚のニーズに合うよう戸建用地約50坪に2分割にしたところ、仕入から約2ヶ月で売買契約締結に成功しました。

(引用)COZUCHIより

 

「更地分譲」にされたんですね。建売分譲ではなく。

※更地分譲は更地のまま分割して販売すること。建売分譲は建物を建てて販売すること。

 

更地分譲という点から「ある程度土地価格の高いエリア」ということと、「売却までの早さを意識された」ということがわかります。

 

どういうことかと言うと、土地価格が高いエリアでは売れ残りのリスクや建物に対する購入者の意識の高さなどから、建築条件付きの更地分譲にすることが多くなります。

※建築条件付きの更地分譲:一定期間内に指定した建設業者で家を建てるという条件がついた土地のこと。

 

今は需要も多様化してますからね。建売分譲が売れなくて建築条件付きの更地分譲が中心となっているエリアもあるので、平塚もそうなのかな~と思いました。

 

あと、「仕入から約2ヶ月で売買契約締結に成功」とあります。これもすごいですね。2区画とはいえ、通常の開発スケジュールから見るとかなり早いです。

 

早く売るメリットは大きくて、例えば広告宣伝費や販売管理費がかからない、収入が早く手に入る(収入が後に計上されるほど現在価値が低くなる)など。

 

特に本件の場合、2区画の小規模開発ですから、売れ残った場合は販促費や販管費の負担割合が大きくなります。粗利にもかなり影響してくるので、COZUCHIさんはサラッと書かれてますが、ここもけっこうなアピールポイントだなと思いました。

 

→COZUCHI

 

更にバリューアップをはかる計画

 

f:id:investment-totty:20210831032728j:plain

(引用)COZUCHIより

 

投資資金の一部回収により収益マンションのみとなった本ファンドの取得価格は1.32億円で利回り約10%となっております。また収益マンションは維持管理状況も良く、間取りも2LDKとマーケットニーズにフィットした物件と考えております。更に、退去したタイミングで各住居をリフォームしていく計画です。これによって、更にバリューアップをはかる計画です。
現在、売却活動を行っており下記のようなキャピタルゲインの配当が期待できると考えています。(本ファンドではキャピタルゲインの10%相当額を上限なしに配当致します。)

(引用)COZUCHIより

 

要は、戸建住宅地として売却されて利益が出たので、その分、残ったマンションの取得費用が抑えられ、利回りが向上したということです。

 

粗利はどのくらい出たんでしょうね。興味があるところです。詳細は公表前ですし、僕が勝手に概算すると迷惑がかかってはいけませんのでしませんが(本当は時間がない言い訳です)、いずれにしても、マンション部分は更にバリューアップできるようです。

 

また今回も「キャピタルゲインの10%相当額を上限なしに配当」と、投資家に有利な条件で売却を目指してくれます。

 

この辺が僕がCOZUCHIを「ファンド型」だと提唱する由縁になっています。

 

【関連記事】

COZUCHIは「資産流動化型&ファンド型」と考えると腹落ちした話

 

要は、「COZUCHIは一般的な資産流動化型の資金調達をする事業者ではない。J-REITや私募ファンドのような利回りを追求するファンド型の側面もある」というものです。

 

まとめ

 

今回の物件は「戸建住宅用地の粗利をいかに高く取れるか」がキモになるので、ディベロッパーやハウスメーカーの素地取得の考え方から解説してみました。

 

くれぐれも全て僕の主観でありますこと、ご了承いただければ幸いです。

 

簡単に書いてますが(今日の記事は3時間もかかったので簡単でもないのですが)、COZUCHIを運営するラエトリさんはこれを全部自社でやられてるんですよね。こういう不動産クラファンを僕は知らないので、毎回すごいな~と思います。

 

ではまとめます。

 

  • 収益マンション用地の利回りと戸建開発用地の粗利回り(投下資本収益率)は別物
  • 戸建開発用地の粗利回りがあるのでトータルで高利回りになる
  • 粗利をいかに高く取るかはCOZUCHIで議論済みなので投資家は乗っかるだけ
  • マンション部分も更なるバリューアップでキャピタルゲインが見込める

 

今回もおもしろい案件でした。

 

最後に、COZUCHIのアマギフ2000円プレゼントは、9月末までです。

 

COZUCHIに興味があってまだ登録されていない方がいらっしゃればお早めに。

  

→COZUCHI

 

 

●COZUCHIキャンペーンのお知らせ●

 

  • 新規登録で先着1000名Amazonギフト券2000円相当プレゼント!
  • キャンペーン期間:7/15〜9/30まで

    

\今注目の不動産クラファン

COZUCHI

 

【関連記事】

【WARASHIBE】好立地の不動産クラウドファンディング!