不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

【FUNDROP物件録】2号は高島平で劣後割合60%

 

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来ましたね。新しく登場した不動産クラウドファンディング「FUNDROP」から2号ファンドの募集予告です。

 

※「FUNDROPって何だっけ?」という方はこちらをご覧いただければ幸いです。 

【FUNDROP登場】待ってました地方物件!

 

↑の記事のタイトルは思いっきり「待ってました地方物件!」となってますが、今回の物件は東京ですね(笑)

 

まあまあ、それはさておき。今回は高島平の1棟アパートが対象です。さっそくですが内容を見ていきたいと思います。

 

→FUNDROP

 

 

FUNDROP2号 賃料保証・劣後60%

  

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(引用)FUNDROPより

 

  • FUNDROP2号 賃料保証・劣後60%
  • 募集金額:5200万円(優先出資分)
  • 利回り:6%(年利)
  • 運用期間:6ヶ月
  • 劣後割合:60%
  • 募集開始:2021年9月13日12時~(先着)

  

まずは劣後割合が60%と非常に高いですね(優先出資40%、劣後出資60%)。これには2つの側面があると思います。

 

1つ目は投資家から見た側面で、賃料収入や売却価格が下落しても、60%以内なら投資家の配当・元本に影響がなく非常に元本保全性が高いということ。

 

2つ目が事業者から見た側面で、裏を返すと多めに出資することで事業者もしっかり利益が確保できる物件だと想像できること。

 

この2点が言えるのかなと思います。

 

あとはFUNDROPはまだ新規事業者ですから、あまり募集額を増やして埋まらないよりは、適度な額に抑えて完売させた方がいいですよね。劣後割合にはその辺のさじ加減もあるのかもしれません。

 

さらに本件は「インカム型」(既存の賃料収入が配当原資になる)で安定してますし、「マスターリース契約」で賃料は固定されてます。

 

この段階で非常に「堅い」案件だということが言えると思います。

 

これだけの保全措置があって利回りは6%。「もしかしたら物件に何か問題があるのかな?」と頭によぎりましたが、この辺は次章で見ていきたいと思います。

 

物件情報と利回り

 

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(引用)FUNDROPより

 

  • 所在:東京都板橋区高島平2-2-1
  • 交通:都営三田線「高島平駅」徒歩14分
  • 土地権利:所有権
  • 面積:256.00㎡
  • 構造:木造スレート葺2階建
  • 築年:1989年1月築
  • 床面積:253.08㎡
  • 戸数・間取り:16戸 1K ロフト付
  • 用途地域:準住居(60%、300%)

 

今回の物件は優先出資が40%で5200万円なので、5200万円を40%で割り戻すと単純計算で物件価格は1.3億円となります。

 

表面利回りは会員限定情報ですが、マスターリース契約で賃料がやや圧縮され、管理費用がかからないので、この辺が利回りに影響してるのかなと思いました。

 

立地は高島平。東京都板橋区の郊外エリアですね。

 

都営三田線のお尻の方で、徒歩14分とはいえ、レジデンス用地としてはそこそこ利回りも低いエリアなのかなと思います。築年、駅距離から見ると5%前半でしょうか。

 

補足ですが、僕がいつも書いている利回りは鑑定利回り(NCF利回り)のことで、市場で取引される一般的な利回りのことです。物件の収益力から見た適正水準の利回りとも言い変えることができます。

 

利回りは他の情報のようにネットで探せば見つかるという情報でもないのですが、業者の募集利回りよりは低めで、だいたい市場の取引利回りと同じかそれより少し低いイメージを持っていただけるといいのかなと思います。

 

【関連記事】

不動産の利回りはここに着目

 

今回のケースで言うと「表面利回り」>「募集利回り」>「取引利回り」≧「鑑定利回り」となります。

 

利回りはかなり多く記事にしてますのでそれをご覧いただくとして、話を戻しますね。物件をグーグル先生で検索してみました。こちらです。

 

 

幹線道路沿いで、目の前には首都高も走ってます。周りは共同住宅のほか、ロードサイド型店舗も見られます。ちなみに隣は「くら寿司」です。

 

完全に余談ですが、僕がここに住んでいたら、間違いなく隣の「くら寿司」に毎週通ってますね。回転寿司を見かけると無性に入りたくなるという特殊体質なので。

 

幹線道路と高速道路の騒音が懸念されますが、それも賃料に織り込み済みだと思います。築年は経過してますが、維持管理は普通にされているようです。

  

駅前には複数のスーパーがあって、近くには複数のコンビニもある。「赤塚公園」という大きな公園もあります。

 

FUNDROPの情報を拝借させていただくと、

 

「大手町駅」まで直通31分と都心へのアクセスは良好です。本物件の周辺には大東文化大学があり、また生活に便利な施設が充実しているため、学生・社会人ともに賃貸需要が見込めるエリアとなっております」

 

とあります。学生のほか、都内勤務の若手サラリーマンがメインターゲット。確かにこれだけ大学に近ければ学生の賃貸需要は底堅いと思います。

 

対象不動産は2021年に大規模修繕(外壁塗装、洗浄、内装工事など)されてますね。工事直後で賃料下落やテナント退去リスクの軽減にも繋がると思います。

 

まとめ

 

最後にまとめます。

 

  • マスターリース契約で賃料固定、劣後割合60%と非常に手堅い
  • 大規模修繕工事後でタイミングがいい。賃料下落・テナント退去リスクは限定的か
  • 立地・築年・粗利などから利回りは妥当な範囲だが、気持ちやや高めか

  

総合的に見て、これだけの保全措置があって高島平で利回り6%。僕は攻めと守りのバランスのいい物件だと思いました。

 

ということで、9月は好ファンドが目白押しで、個人的には若干資金が不足気味ですが、FUNDROP1号に続き、2号も投資しておこうと思います。

 

FUNDROPには地方と東京の双方の物件に期待したいところ。高利回りと手堅さが同居する新規業者なので、今後も楽しみな業者の一つです。

 

→FUNDROP

 

\地方と東京。高利回り&手堅さが売り/