不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

【注意喚起】かぼちゃの馬車の広告を削除する楽待。初心者は不動産投資サイトの怖さを知っておくべき。

 

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不動産投資情報サイトを利用して投資用不動産を探す人も多いと思います。

 

もちろん、今のように物件価格が高騰している時期でも良い物件の紹介もあるのかもしれませんし、有意義なセミナーの案内や、不動産投資家のコラムもあると思います。

 

ただ、不動産初心者が不動産投資情報サイトの情報を鵜呑みにするのはとても危険です。

 

 

楽待の「かぼちゃの馬車」のセミナー広告

 

例えば国内では収益物件掲載数No.1とされている「楽待」

 

楽待では過去に多くの「かぼちゃの馬車」のセミナー広告を掲載していましたが、かぼちゃの馬車の事件(シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開するスマートデイズのサブリース家賃不払い問題と、融資先のスルガ銀行の不正融資問題)が起こった後、過去に楽待で掲載していたかぼちゃの馬車へのセミナー広告を削除し始めました

 

そして、一転してかぼちゃの馬車を批判する記事を更新し続けています。楽待側はかぼちゃの馬車関連のセミナーで広告収入を得ていたのにも関わらず、です。

 

 

 

こういう注意喚起は本当に重要なので、ツイッターから引用させていただきました。

 

いったいどれだけの人が楽待を信じ、楽待経由でこのセミナーを受け、物件を買ったのか...。積極的に広告を掲載していた楽待側の責任は問われることはありません。しかし情報提供側にも責任はあるはず。

 

楽待は「不動産の専門家」ではない

 

当然ですが楽待(正確には株式会社ファーストロジック)は「サイトの運営会社」であり、「不動産の専門家」ではありません。「上場企業だから不動産情報の信頼性・質も高いでしょ」という最初のロジックは成立しません。

 

楽待側は、人が集まりそうなセミナーの案内をし(彼らは不動産の専門家ではないため内容を精査することはできない)、広告収入を得ることが目的です。またその時々で話題性のある記事を書いてサイトのPVを集め、広告収入を得ることがビジネスモデルとなっています。

 

不動産投資情報サイトをそのまま信じてしまう初心者の方は多いと思います。彼らの立ち位置とビジネスモデルを理解した上で、本当に注意して下さい。

 

今は不動産投資は様子見をした方がいいと思います。そんな中で彼らが不動産投資を煽るのは、不動産投資をしない人が増えてしまうと彼らの収益が下がるからです。

 

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不動産投資コラムが毎日更新される理由

 

また、中には内容に疑問があるような不動産投資家のコラムが毎日更新され続けるのは、楽待サイトに記事を集めることによるSEO対策で、PVを稼ぎ広告収入を増やすためです。

 

コラムのランキングが上位であれば楽待からコラムニストに報酬がもらえるシステムで、毎日更新するとランキングが上位になるアルゴリズムになっているため、内容はともかく毎日更新するコラムニストも多いようです。

 

上記は「もふもふ不動産 買った瞬間に利益が出る不動産投資」楽待コラムで、コラムニストがボイコット!?【熾烈な競争を煽る】を参考にさせていただきました。

 

粗利回りに注意

 

投資物件検索サイトでは「利回り〇%です!」と利回りの高さをうたった記載がありますが、これらは粗利回りです。彼らは、できるだけ利回りを高く見せたいので、粗利回り(表面的な利回り)を使っています。

 

すべての必要諸経費を考慮した利回りは純利回り(ネット利回りともいう)といい、一般的に純利回りは粗利回りより低くなります。


不動産を購入した場合、購入時に登記費用や取得税、仲介手数料、リフォーム費用などが必要なほか、これとは別に毎年かかる費用として、土地・建物の税金、保険料、募集費用、維持管理費、修繕費なども必要になるので、純利回りは更に低くなります。

 

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不動産投資サイトでは詳細な純利回りまで分かりませんが、粗利回りは、賃料や売出価格一つでいくらでも変動します。粗利回りから明らかに「これ買っちゃダメなヤツだ...」という、物件価格が高すぎる(利回りが低すぎる)物件も少なくありません。

   

まとめ

 

不動産は安い買い物ではありません。特に初心者の不動産投資家にとって、「不動産投資サイトの情報を信頼してよいのかどうか」は、非常に重要な問題です。

  

不動産業界は情報格差が非常に大きな業界です。自分で知識を付け、自分の身は自分で守るしかありません。不動産投資サイトの広告や掲載内容について、不動産初心者の方はご自身で一度、信頼するに値する情報か否か考えてみるとよいかもしれません。