クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、クラウドファンディングに投資してみた

パンチが効いてる!オーナーズブックの新規募集が想像以上の築古商業ビルだった!不動産鑑定士の見解は?

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昨日に続き、本日もオーナーズブックから新規案件の募集です。

 

昨日は案件分析をしておきながら、まさか「投資を忘れる」というマヌケをさらしたトッティ氏。 

 

本日は果たしてどうなるか!?

 

それでは募集ファンドの概要と案件分析、始めます。

 

 

ファンド概要

 

今回募集ファンドの概要はコチラ(↓)です。

 

  • 中野区商業ビル第1号ファンド第1回
  • 募集総額:86,500,000円
  • 運用タイプ:貸付( シニア/メザニン )
  • 予定利回り:(年換算) 5.0%
  • 予定運用期間:15ヶ月
  • 投資実行予定日 2019/03/22
  • 担保:有り(根抵当権)
  • LTV79%

 

なお、募集金額がやや大口のため、1人当たりの申込金額の上限はありません。利回りはオーナーズブックでは高い5%、運用期間は15カ月です。

 

次に物件の概要はコチラです。

 

物件概要


1. 建物状況

1966年8月に建築された地下3階付10階建の店舗・共同住宅ビルです(*1)(*2)。対象部分は、当該建物の1階の店舗部分(区分所有)になります(*3)。建物全体の管理は本建物の管理組合にて行われ、総合不動産会社ABによれば、建物全体の管理費・修繕積立金等の滞納額は不明ですが、対象部分については滞納はありません。また、2014年に大規模修繕工事も実施されるなど、計画的に修繕工事が実施されているとのことです。維持・管理の状態は普通です。

 

*1 総合不動産会社ABから提出を受けた東京都都市整備局発行の台帳記載事項証明によれば、1966年8月の新築時においては建築確認・検査済証は取得しております。増築時(登記簿上、年月日は不詳。)においては、建築確認を得ていることは確認できまずが、検査済証はないとのことです。

 

*2 本建物は新築時は旧耐震基準に準拠して建築されましたが、総合不動産会社ABから提供を受けた大手ゼネコン作成による2008年3月付「耐震診断評価結果」(概要)によると、「地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性がある」と判定されてます。なお、2018年3月に東京都が公表した「要緊急安全確認大規模建築物の耐震診断結果」(建築物の耐震改修の促進に関する法律附則第3条第3項において準用する同法第9条の規定に基づき、建物の所有者から報告された耐震診断の結果について)では、「安全性の評価」が「II」とされており、「大規模の地震(震度6強から7に達する程度の大規模の地震)の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性がある。」とされています。

 

*3 当該建物全体は土地2筆の上に建設されておりますが、このうち当該区分建物が存する土地1筆が所有権に係る敷地権となっております。残り1筆は第三者の所有となっており、敷地権あるいは借地となっておりません

 

2. 交通・接近条件

東京都中野区中野に位置しており、JR中央本線及び東京メトロ東西線へのアクセスが至便な立地です。

 

3. 賃貸借の状況

対象部分である当該区分所有建物の稼働率は100%となります。

現行月額賃料(*4)の坪単価は、57,900円程度となっております。外部専門家により査定された新規月額賃料の坪単価は現行月額賃料の坪単価と同程度となっております。

 

*4 当該区分所有建物のテナントとの建物賃貸借契約において、賃料とは別に共用部分の管理維持費等及び空調等に要する費用並びにテナントが使用する電気料・水道料等をテナントから管理組合宛に直接支払う扱いとされております。

 

4. 物件評価額

OwnersBook評価額は、外部専門家による査定額を参考に11,000万円(1億1,000万円)と査定しております(*5)。今回の物件①に対する募集金額8,640万円は、そのうちの78.5%となります。

*5 OwnersBook評価額は、耐震診断評価結果、増築時の検査済証未取得及び敷地の権利関係を鑑みた市場性を勘案の上、査定しております。

 

案件担当者からのコメント
 

物件①が所在する東京都中野区中野は、最寄り駅であるJR中央本線及び東京メトロ東西線・中野駅の駅前を中心に繁華街・オフィス街が形成され、その後背地に中低層の共同住宅や戸建て住宅が集積しております。秋葉原に次ぐオタク・アイドルの聖地として知られ、訪れる多くの観光客に加え、近隣住民向けの飲食・物販・各種サービスの店舗向けの安定的な需要が存在するエリアです。

 

貸付先1である総合不動産会社ABは東京都渋谷区に所在しています。主な事業は、①不動産投資事業、②不動産売買・仲介事業となります。2018年2月に設立され、第1期は経常利益・当期純利益を計上しております。

 

本貸付について:

①総合不動産会社ABの事業資金である限り、資金使途についての定めはありません。

②総合不動産会社ABによると、返済原資として、物件①の売却等を想定している、とのことです(*6)。

 

*6 総合不動産会社ABへのヒアリングに基づくもので、約定の条件ではありません。

 

案件分析

 

ポイントを整理すると以下のとおりです。今回の物件はパンチが効いてますね~。

 

築古の商業施設は担保/投資物件になり得るのか?

 

築52年の旧耐震の店舗ビル(区分所有)!

 

オーナーズブックはなかなかの物件を仕込んだね~。

 

ただ、僕も証券化対象不動産を専門とする不動産鑑定士ですが、このレベルの築古商業施設は物件審査が厳しいリートや大手メガバンの担保評価で、たま~にありますよ!

 

増築部分の検査済証がない?それはリートや銀行担保評価でもある話。価格に反映すればいいだけです。逆に52年前の新築時の検査済証があることに驚きます。

 

例えば僕が今住んでる千葉では、JR千葉駅前の商業地は再開発が進んでいるとはいえ、まだまだ旧耐震の商業ビルも多いですからね。

 

商業施設は住宅ほど築古が価格を下げる要因にはなりません

 

今回の中野の物件の賃料は坪単価57,900円と、非常に高い賃料がとれてます。千葉では駅前一等地の新築でも坪57,900円はとてもとれません。

 

それだけ立地条件がよいのでしょう。

 

旧耐震・権利関係が利回りに与えるインパクト

 

......しかしですね。

 

首都圏直下型大地震がくると言われている中、地震で崩壊する危険性がある、という点は大きなリスクです。

 

詳細不明で推測でしかありませんが、オーナーズブックは1%くらいはリスクとして物件評価時の利回りに積み上げたかもしれません。

 

利回りを上げると物件価格が下がる、という関係だったよね。

 

そして、一部他人の土地も対象に含まれてますが借地契約等がないので、権利関係もきれいではありません。

 

オーナーズブックは物件評価で地震リスク、権利リスクは相当考慮したとは思います......ただ詳細が分からず推測でしかありませんが、

 

個人的には利回りは5%より、もっと高くした方がよい案件だと思います。

 

オーナーズブックを応援してますが、ここはハッキリ言っておきたい。

 

東京都心に築浅な優良投資物件なんてない

 

では、もっと踏み込んで「なぜオーナーズブックがこのようなリスク物件で募集するのか?」を考えてみます。

 

銀行融資がとれないソーシャルレンディングだから、という理由もありますが、本質的な理由は、

 

もう、東京都心には築年が浅い優良投資物件なんてほとんどないんですよ。

 

単純な話。

 

競合は百戦錬磨の日本中のAM(アセットマネージャー)。彼らが血眼になって投資物件を探してますから.....。

 

「物件取得が難しい」というAMの苦労話は、もう5~6年も前からよく聞いてます。オーナーズブックが大阪進出した理由もよく分かります。

 

サービスを提供する側とサービスを受ける側

 

それに考えてみてください。

 

そもそも、このような築古や権利関係が複雑な物件に投資/担保設定できることが、ソーシャルレンディングの醍醐味だったのではないでしょうか?

 

オーナーズブックは、「投資物件が希薄な中サービスを提供する側として、投資家のために投資ファンドを組成してくれている」という背景も、投資家は理解すべきでしょう。

 

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様々な案件を安定的に供給し、ポチッと簡単に投資ができる仕組みを提供してくれてるので、サービスを受ける側の投資家は、築古や権利関係のリスクを取りたくなければ投資をしなければいいだけ。

 

いい時代になりました。

 

オーナーズブックに提案

 

オーナーズブックに提案ですが、都心23区、大阪にこだわらず、首都圏全域に投資対象を広げてはいかがでしょうか?

 

物件取得が厳しい状況にかわりはありませんが、地方なら東京より高利回りを確保できる物件がまだありますよ。価格帯も数億円程度の物件ならば、地方の方が相性が良いです。

 

個人的に投資するのか?

 

確かにリスクはありますが、投資用不動産の世界はそんなに綺麗な物件ばかりではありませんよ。

 

以上を総合的に勘案して、ややチャレンジングな案件ではありますが、僕は5万円投資します。いや~今回は迷いましたね。

 

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今度こそは開始時間を忘れないようにしないとね!

 

 

※クラウドファンディングは、元本を保証する商品ではありません。”必ずご自分で”納得するまで調べ、リスクを許容した上で、投資してください。