不動産クラウドファンディング市場の拡大にともなって、投資対象の多様化が進んでいます。
それこそ不動産クラファン黎明期だった2018年後半から2019年にかけては、ほぼ「区分マンション一択」だったわけで(例外的にCREALの初回ファンドはいきなりホテルでしたが)。
その後は不動産クラファン投資家はご存じのとおり、店舗、オフィス、ホテルが登場し、さらには開発案件、底地、ヘルスケア施設(グループホーム)まで広がっています。
この投資対象の多様化は、2000年頃から始まったJ-REITと同じような広がり方です。
ちなみにホテルやヘルスケア施設は、ただ単にテナントとして賃貸するのではなく、そこで事業を伴う「事業用不動産」という扱いになるのですが、事業用不動産は投資用不動産の中でもレベルが高いというか・・・
事業用不動産「どのように運用するか?」というオペレーションが重要になってくるので、不動産価値の判断(不動産鑑定)も難しくなりますし、ひいては投資判断も難しくなります。
だだね。思うんですよ。やっぱり事業用不動産は今後も需要が確実にある分野なので、不動産クラファン市場の更なる拡大のためには避けてはとおれないのかな~と。
事業用不動産はボラティリティもそれなりに高いしファンド組成は難しいんですけど・・・その辺は事業者さま、よろしくお願いします(丸投げ)。
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事業用不動産の中でも伸びしろが大きいのは、なんといっても「物流施設」でしょうね。不動産クラファンではまだ募集はありませんが(ソシャレンでは物流が登場してます)、そろそろ登場が待ち遠しいです。
皆さんご存じのとおり、物流はインターネット通販の拡大や物流効率化に伴って成長してきました。
物流は2015年頃からどんどん伸びてますが(当時からもう物流はアッパーだという実務家もいましたが)、昨今はコロナによる巣ごもり需要も相まって、さらなる伸びがみられるアセットです。
あと伸びるのは「ヘルスケア施設」でしょうね。高齢者の人口増加は日本においては「決定事項」ですから、老人ホーム、グループホームなどの需要がますます拡大することも容易に予想できます。
※ただ、ヘルスケア施設は行政による社会保障制度や参入規制もあるので、爆発的に増えることはありません。
不動産クラファンにおいても、TECROWDがグループホームを、COZUCHIが底地を、victory fundが開発ファンドを、CREALがホテルといった特殊ファンドを組成してくれています。
オフィスやマンションのような典型的な不動産のほか、これらの特殊不動産の成長が不動産クラファンの更なる拡大をもたらしてくれるはずです。J-REITがそうだったように。
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不動産クラファン市場の多様化に伴う基盤整備が進むにつれ、投資家層も拡大しています。
当時は一部の物好き(失礼!)に限られていましたが、今では人気業者を中心に、不動産クラファンの会員数はどんどん伸びています。
中にはRimpleのように会員数10万人(今はもっと?)を越えるモンスター業者も登場しました。
今の不動産クラファンは個人投資家が中心だと思いますが、例えばJ-REITなんかは機関投資家や海外投資家、昨今ではGPIFなんかも参入しています。
不動産クラファンもJ-REITも「不動産投資」というくくりでは同じなので、今後も両者を含めた不動産投資市場が拡大していくのは間違いないところです(たぶん・・・)。
あと伸びしろがあるのは「海外不動産」でしょうね。リートや私募ファンドでは海外ファンドが増えてますし、この傾向は今後も続きそうです。
海外投資の区分にはインバウンド投資(海外投資家が日本の物件に投資する)もありますが、不動産クラファンではTECROWDのようなアウトバウンド投資(日本の投資家が海外物件に投資する)が主流です。
僕もリスク分散のためTECROWDで海外ファンドにも投資してますが(現時点で90万円程度)、不動産クラファンのような不特法スキームを用いたアウトバウンド投資はまだ日本で競合がいない分、成長の余地は大きいですし、これからも活発化していく市場ではあると思います。
それにTECROWDはグループホームという国内の事業用不動産も組成してますからね、そういう意味では不動産クラファン業界の開拓者ですね。利回りも高いし。
なんとなくTECROWDの話になったので、最近のTECROWDの募集ファンドを貼り付けてみましたが、どれも募集金額は1億前後(新規ファンドは公表前)で利回りは8%。全て完売。
まあ、壮観です。
話が長くなってきましたのでそろそろまとめると、
「不動産クラファンでも多様化・グローバル化が進んでいて、中でもTECROWDががんばっているので今後も注目していきたい」
というお話でした。
\高利回りの海外不動産に投資!/
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