おはようございます。皆様、週末いかがお過ごしでしょうか?
今回は趣向を変えて・・・というか本ブログでは何度か触れているテーマですが、「不動産のリスク」についてまとめておきたいと思います。
「ん?不動産のリスク?」
不動産リスクの開示は、不特法事業を行ううえでの必要記載事項(適合性の原則)でもあるので、不動産クラファン業者もよくファンド募集の最後の方に書いてますよね、アレです。
では早速。もしご興味がありましたらお付き合いください。
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不動産リスクっていつから考えられるようになったの?
まずは「そもそも不動産リスクっていつから考えられるようになったの?」という話から入りたいと思います。
「土地バブル崩壊」以前の高度経済成長期は、不動産がリスクとして認識されていませんでした。なので当然、リスク・リターンの研究やデータ整備はほとんど行われてきませんでした。
それが土地バブル(土地神話)の崩壊によって、不動産事業リスクが顕在化するようになり、市場参加者の間でも大きなパラダイムシフト(考え方の変換)が生まれました。
なにせ高度経済成長期は「未来永劫、ず~っと地価は上昇するものだ」と思われていたわけで、不動産事業では「借金をしてでも土地さえ手に入れればなんとでもなる」という時代です。
言葉が適切かどうかわかりませんが、多少リスクについての認識が甘くても・・・まあ、なんとでもなった(結果として大きな失敗をすることがなかった)ともいえますし、実際そうなることが多かった時代でした。
これって不動産事業だけでなく、銀行も不動産は優良担保としてみてましたし、皆様ご存じのとおり一般庶民にとっても住宅ローンでマイホームをもつことが最大のリスクヘッジになっていたわけです。
今では考えられないという方も多いのではないでしょうか。
不動産のリスクって何?変化するの?
次に「不動産のリスクって何?」という話ですが、不動産のリスクとは不確定リスクをいいます。ようは現時点で予測できないことがリスクになるという考えです。
ただこれがけっこうやっかいなのですが、不動産事業の各段階で不動産リスクの大きさは異なります。
よく不動産クラファン業者では不動産のリスクについてまとめてくれてますよね。それはそれで間違いではないのですが、開発段階と稼働段階ではリスクの大きさも異なります。
その辺はよく本ブログでも何度か書いてますので再掲しておきますね。
不動産価格と投資リスクは段階によって変化します。既にご存じの方も多いと思いますが、一応まとめておきますね。例えば、
①用地取得の段階では、まだ建物が無事に竣工するかわかりませんから、投資リスクは最も高い状態です。
②その後、建築着工が始まり、建物が竣工した段階では投資リスクは低減します。
③さらに収益物件であればテナントが開業した段階でさらに投資リスクが低減します。ただ、開業直後は収益は不安定な状態にあるため、その分は投資リスクは残ります。
④最も投資リスクが低くなる状態というのは、テナントが開業して時間が経過し、安定的に収益が見込めるようになった段階です。通常の不動産クラファンではこの状態の物件に投資しています。
ちなみに今回のOwnersBookの物件は①の段階です。
ただし、①の段階であっても、土地価格(原価)は既に建物が建っている状態を前提として査定されているので、当該査定額には既に開発リスクも含まれています。
(引用)不動産クラウドファンディング投資研究所
特に何の稼働実績(キャッシュフロー)も無い開発段階では、いろんなリスクがあります。
今パッと思い付くだけで・・・そうですね、地主との合意、行政の許可、土壌汚染が出たり、埋蔵文化財包蔵地だったり。これにより建築中断や延期リスクがなどが加算されます。
これって稼働時と違ってカンタンに見つけられないリスクばかりです。建物の経年劣化であれば目に見えますし、改修や建替えも可能なんですが。
それこそ土地神話崩壊前までは、それでも土地に信用力があったので、土地を担保に融資は引けたのですが、今では開発前リスクも考慮した前提で融資判断が行われるようになっています。
不動産事業に関わるリスクまとめ
不動産事業に関わるリスクについて、思いつく限りピックアップしておきます。
●開発段階
- 準備段階のリスク(権利者の合意、行政の許可、マクロ経済の変化による事業中断、事業者の経営悪化など)
- 建設段階のリスク(事故、天災、埋蔵文化財、土壌汚染による事業延期、事業計画のミスの発覚による計画見直しなど)
●稼働段階
- 災害リスク(地震、水害、火災、感染症リスク。投資期間が長期になるほどリスクが顕在化する可能性が高まる)
- 地域経済リスク(その地域の経済圏が変化するリスク。郊外にショッピングモールができ駅前商業地が衰退するなど)
- 市場リスク(マクロ経済の影響で景気が変動し、不動産価格に影響を及ぼすリスク)
- 流動性リスク(市場は常に変化しているので、当初の予定どおりに不動産を売却できないリスク)
- 信用リスク(所有権を持つ事業者(関連会社も含む)の破綻リスク、経営悪化リスク)
- 設備リスク(手抜き工事、設計ミスの発覚などの瑕疵が発生するリスク)
- 制度リスク(税制や投資に関する税制が変化するリスク。耐震設計基準の変化など)
うーん。リスクをこれだけピックアップするとげんなりしそうですが(苦笑)、もちろん、逆に「好転するリスク」もありますしね。
この辺の一部は、各事業者のファンド説明でも公表されてますが、いつも流し読みしている方もいらっしゃるかもしれませんし(僕もその一人なのですが)、あらためてまとめてみました。
そして、リスクとはすなわちリターンですから、それぞれのリスクが利回りに影響していることになります。
各リスクと利回りの相関関係まで書くと文字数がとんでもないことになりますので(個別物件によって異なりますし)、そこまで踏み込んで知りたいという方がいらっしゃれば関連書籍を読まれてみてはいかがでしょうか。
今回は以上でございます。どなたかのご参考になれば幸いです。
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