不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

SBISLから見る融資型クラウドファンディングの現状と今度の動向

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こんにちわ、昨日のファンタスでもクリック合戦に敗れましたトッティです。

 

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クラウドファンディング投資家の間で注目度の高いSBIソーシャルレンディング

 

客観的に見て、一般的に今もっとも受け入れられてる融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)業者でしょう。

 

実際のところ、僕もクラウドファンディング業者の中では、もっとも多い金額である345万円をSBISLで運用してます。

 

今回の記事では、SBISLの募集状況から見た融資型クラウドファンディングの現状と、今度の動向予測についてまとめました。

 

 

SBISLの4ファンド同時募集の状況

 

先日は「かがやき」の募集中止があったものの、それ以外の「4ファンド同時募集」については絶好調で、現時点で2ファンドの募集が終了し、いずれも短期間で満額成立しています。

 

SBISLの4ファンド同時募集のうち、終了したのはコチラの2ファンドです。

 

【満額終了】SBISLサービサーズローンファンド

  • 運用期間:約36カ月
  • 合計募集額:約9億円
  • 予定年間利回り7.0%

 

【満額終了】SBISLディべロッパーズローンファンド

  • 運用期間:約24カ月
  • 合計募集額:約5億円
  • 予定年間利回り:7.0%

 

そして、今後予定されているのが次の2ファンドです。

 

【予定】SBISLバイヤーズローンファンド

  • 運用期間:約24カ月
  • 合計募集額:(未定)
  • 予定年間利回り:8.0%→7.5%に変更

 

【予定】SBISL太陽光発電事業者ローンファンド

  • 運用期間:約10カ月
  • 合計募集額:約6億円
  • 予定年間利回り:7.0%

 

予定中の2ファンドも、募集額によっては瞬間蒸発が予想されます。 

 

融資型クラウドファンディングの期待利回り

 

融資型クラウドファンディングでは、期待利回り7~8%が投資家の選考性が高いようです。

 

説明しよう!「期待利回り」とは

投資家が期待する利回りのこと。期待値であるため、実際の利回りよりは高くなる。

  

運営業者側で予定利回り(年利)の算定には、「独自の基準」があるかと思いますが、一般的には、

 

  • 期間、金額等の募集条件
  • 担保物件の状況
  • 手数料
  • 他業者と比較した競争力
  • その他の条件(貸付先、権利関係など)

 

を総合的に勘案して決めていると思われます。

 

これは不動産鑑定における利回りの査定と同じようなやり方です。

 

さらには、リートなどの投資商品との比較もあるのかもしれません。

 

投資家が期待するクラウドファンディングの利回り水準は、「リートや区分所有よりは高いけど、アパートや戸建賃貸よりは低い水準」にあります。

 

期待利回り水準の比較 

 

  • 実物不動産(区分所有):3~4%
  • REITや国内外の不動産ファンド:4~6%
  • 不動産投資型クラウドファンディング:4~8%
  • 融資型クラウドファンディング:5~8%
  • 実物不動産(アパート、戸建賃貸など):8~12%

 

今思えば、SBISLの「かがやき」は、投資家の期待利回り水準検討のための大規模なテストだったのかもしれませんね。 

 

融資型クラウドファンディングの動向予測

 

貸付先の匿名化解除は、融資型クラウドファンディングにとって、利回りの下落圧力となるのかもしれません。

 

ただ、SBISLのような選ばれた業者は、現在の需要の高さが続く限り、利回りを下げる必要性がないため、当面は現在と同じような水準が続くと予測します。

  

リートや現物不動産は「需要が競合すると市場経済の法則により価格が高くなり、取引利回りは低下」していきます。

 

一方、融資型クラウドファンディング、不動産投資型クラウドファンディングは「募集額が決められている」ため、それが当てはまりません。

 

需要が高くなれば「クリック合戦に敗れる敗者が出るだけ」です....僕のように。

  

不動産投資型クラウドファンディングもしかり、優良物件の供給が少ないことから、高い需要のもと、当面は同じような利回り水準が続くと予測しています。 

 

SBIソーシャルレンディング

 

 

※クラウドファンディングは、元本を保証する商品ではありません。”必ずご自分で”納得するまで調べ、リスクを許容した上で、投資してください。