TECROWDについてブログに書いていたら、書いてる途中で最新ファンドが募集されました。すごい偶然でしたので追記しました(笑)
さて。「不動産クラウドファンディングのデータで見るシリーズ」の第10弾です。今回は「TECROWD」についてまとめてみました。
TECROWDといえば・・・不動産クラファンのアンテナの高い方は既にご存じだと思います。みんな大好き高利回りの不動産クラウドファンディングですね。はい、僕も利回り大好きなのでTECROWD、投資してます。
分散投資の基準としては、大きくは株、債券、リート、不動産クラファンなどがあって、その不動産クラファンの中でも国、地域、用途、規模、運用期間などの分散方法があります。
このうち、TECROWDは「不動産クラファン」+「海外(モンゴル)」+「高利回り」という超レアなポジション。
国内債券の利回り低下を受けて、「どうしたら利回りを稼げるか?」を全員が考えるようになった今、TECROWDは「海外不動産+高利回り」で注目されています。
TECROWDのデータ
さっそくですが、TECROWDで募集された6物件(6.は募集前)の立地とアセットはこちらです。ちなみに、先ほど登場した最新ファンドも反映しました。
- モンゴル / ウランバートル【オフィス・15区画(31.25~94.05㎡)】
- モンゴル / ウランバートル【区分マンション・2区画(91.63~149.88㎡)】
- モンゴル / ウランバートル【区分マンション・1区画(321.89㎡)】
- モンゴル / ウランバートル【区分マンション・1区画(100.35㎡)】
- モンゴル / ウランバートル【区分マンション・1区画(106.41㎡)】
- モンゴル / ウランバートル【区分マンション・1区画(144.35㎡)】
立地はすべてモンゴルの首都ウランバートルです。日本は地震、水害なども多いですから、個人的には「投資先がすべて国内不動産でいいのかというと、そうでもないのかな」と思います。
ちなみに、REITでは広域的に投資物件を分散させる「ポートフォリオPML分析」という手法が用いられます。ようは、一部に投資物件を集中させず、全国・地方へ分散させましょう、という手法です。
ウランバートルについて、TECROWDの公表データを拝借させていただきますね。
- 人口は約330万人
- 経済成長率(GDP)は5.2%
とのこと。急拡大する都市です。ちなみにGDPは、2002年から2019年の間に「約8.1倍」になっているそうです。2%を目標にして達成できない日本では・・・もうイメージもできませんね。
アセットで見ると、初回はウランバートル中心部の築浅オフィスでしたが、2件目からは同じくウランバートル中心部の新築レジデンス(同じ物件)が続きます。
続いて、TECROWDの募集内容の平均データはこちらです。
- 平均利回り:8.0%
- 平均運用期間:24ヶ月
- 平均募集額:約2,077万円
- 平均劣後割合:約10.4%
新築で利回り8%は、なかなか日本の不動産では得られない水準です。特に東京23区内のマンションだと不可能だと思います。いや、違うな、CROWD BUILDSは20%でしたが(笑)
運用期間は24ヶ月と長く、高利回りでしっかり運用したい方にはうれしいと思います。
劣後割合は約10.4%と控えめですが、まあ、物件が小口ですからね。投資家の利益確保を考えれば妥当かな~と思います。
TECROWDを他業者と比べてみる
先ほど平均したTECROWDの数字を、これまで収集してきたその他の不動産クラファン(WARASHIBE、ASSECLI、CREAL、大家.com、Rimple、Jointo α、ぽちぽちFUNDING、TSON FUNDING、 利回り不動産)と比較してみます。
(※)各業者のデータは僕が調べた時点のもので、基本的に直近の5~6物件のデータです。最新のデータでは異なるケースがあります。 また独自調査のため、データの正確性は保証されません。
利回り
まずは高利回りの順番で並べみると、コチラです。
- TECROWD:8.0%
- WARASHIBE:7.5%
- 利回り不動産:6.8%
- TSON FUNDING:6.7%
- ASSECLI:6.2%
- ぽちぽちFUNDING:5.1%
- CREAL:5.08%
- 大家.com:約4.6%
- Rimple:3.9%
- Joint α:約3.4%
あ、ここでいう利回りは便宜上、当初の募集利回りとしています。例えばWARASHIBEでは、早期売却により年利換算約278%という超高利回りもあって、実質利回りで1位はWARASHIBEになると思いますが、そのような特殊ケースは考慮外としています。
という前置きのもと、TECROWDが利回り8.0%で堂々の1位となりました。
リーマンショック前はオポチュニスティック(キャピタルゲイン重視)な不動産投資が主流でしたが、リーマンショック後は長期安定投資が主流になっています。
そういう意味ではTECROWDは高利回りで長期運用。両方のいいとこ取りのサービスなのかな~と思います。
運用期間
次に運用期間で並べてみました。
- ぽちぽちFUNDING:5.5ヶ月
- ASSECLI:5.5ヶ月
- 利回り不動産:6ヶ月
- Rimple:6ヶ月
- WARASHIBE:8ヶ月
- 大家.com:約9.2ヶ月
- TSON FUNDING:約10ヶ月
- Joint α:12ヶ月
- CREAL:14ヶ月
- TECROWD:24ヶ月
(※)ブログの仕様上、同率○位と記載できませんのでご了承ください。
比較した中ではTECROWDは24ヶ月と最長でした。じっくり投資したい人向けですね。早く資金を回収したい人には向かないかもしれません。
TECROWDに投資するなら、資金計画はしっかり考えた方が良さそうです。
募集額
次に募集額で並べると、
- CREAL:約4億円
- WARASHIBE:1.69億円
- Joint α:約9千万円
- TSON FUNDING:約5,700万円
- Rimple:約5,100万円
- 大家.com:3,675万円
- ASSECLI:約3,100万円
- ぽちぽちFUNDING:約3,100万円
- TECROWD:約2,077万円
- 利回り不動産:約783万円
となりました。
劣後出資比率
最後に劣後出資比率の大きい順に並べてみます。
- WARASHIBE:約32%
- Joint α:30%
- Rimple:30%
- 大家.com:約27%
- ぽちぽちFUNDING:20%
- TSON FUNDING:15%
- ASSECLI:約12%
- TECROWD:10.4%
- 利回り不動産:10%
- CREAL:会員限定
劣後出資比率とは、もし売却時に損失が出た場合、運営が優先して負担してくれる割合のことです。上位に行くほど運営側の出資比率が高まって、元本の安全性が高まります。
ただ、上でも書いたとおり、物件の規模にもよるので、小口のTECROWDの10.4%は個人的には手頃だと思います。
TECROWDまとめ
最後にTECROWDをまとめてみます。
- 物件は成長国モンゴルのウランバートル
- 高利回りで、募集期間は長い
- 海外の波もあるが、為替リスク軽減措置あり
今思いつく範囲で、海外不動産には「為替リスク」、「不動産市場(マーケット)の理解度」、「不動産運用に関する法務・税務」、「運用の理解度」などがあると思います。
「海外物件・マーケットをどこまで理解できるか?」については、ちょっと日本の不動産には劣るかもしれませんし、僕もさっぱりわかりませんが・・・(笑)、ここは運営に任せるしかないのかなと思います。
あと、確かに国内では災害が増えてますが、海外にも波があります。
例えばアメリカのエクイティ部分に投資してるのは、アラブか日本企業だった時代もありましたが、バブル崩壊でほとんど手放さざるを得なくなりました。
そういう意味では、海外不動産にはある種のブームも存在するので、慎重な物件選択が必要かと思います。
ただ、この辺はTECROWDもうまくヘッジしてくれてますね。「円建てでの一括借り上げ契約」だったり、「日本の建設企業監修のもと竣工済」だったり。不動産投資自体は、これから世界でも間違いなく成長・発展していきますし。
利回りを稼ぐには「海外に行くか」、「不動産に投資するか」が一つの焦点になると思います。
分散投資という意味でも、TECROWDのような海外の不動産は、一つの良い選択肢になると思います。
\高利回りの海外不動産に分散投資/
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