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不動産鑑定士のリアル資産運用(投資予算3000万円)

業者の信頼性は?ソーシャルレンディング「信頼性」ランキング!

 

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日本でもソーシャルレンディング事業を行う業者が増えてきました。どの業者を選ぶか......迷いところですね。「画面の使いやすさ」や「案件数の多さ」なども重要なポイントですが、やはり多くの人にとって最も重要視されているのが「信頼性」ではないでしょうか?

 

ソーシャルレンディング事業では顧客の預入金が「分別管理」されているものの、業者が倒産した場合、元本が保証されているわけではないので100%安全とはいいきれません。

 

前回のソーシャルレンディング総合ランキングに続き、今回は「信頼性」のみを切り口に各業者のホームページから横断的に情報を拾い、ランキング形式にまとめました。

 

なるべくバイアスがかからないよう注意してますが、ランキングは個人的な意見として参考にして下されば幸いです!

 

ソーシャルレンディング総合ランキングはこちら

www.investment3000.com

   

  

1.第1位 SBIソーシャルレンディング 

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1)概要

  • 運営会社 SBIソーシャルレンディング㈱(SBIグループの子会社)
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業のみ
  • 代表取締役 織田 貴行
  • 資本金 10,000,000円
  • 主要株主 SBI FinTech Solutions㈱(100%)
  • 経営理念 お客さまの最善の利益の追求、利益相反の適切な管理ほか
  • 財務状況 〇(単体は不明)
  • サービス開始 2011年3月
  • 成立融資総額 600億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞あり
  • 行政処分 なし
  • 平均利回り 6.70%

 

2)考察

SBIソーシャルレンディングは総資産4.5兆円の「SBIグループ」の一員ということで、ユーザーにとっては圧倒的な信頼感です。グループ連結の財務状況も好調ですね。

このところ、高利回りの案件数も増加傾向にあるので、グループとしてもソーシャルレンディング事業に力を入れているなと感じます。

サービス開始が2011年3月からと古株ですが、同じく古参のmaneoやクラウドバンクは行政処分を受けているのに対し、SBIソーシャルレンディングではありません。

ホームページで経営理念について丁寧に語られている点も信頼性を高める要因として評価できます。「信頼性」の比較であれば文句なしにナンバーワンではないでしょうか。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 5
  • 資本金・株主 5
  • 経営理念 5
  • 財務状況 5
  • 融資実績総額 4
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 5
  • 利回りから見る投資先の安全性 3
  • 総合得点 32

 

4)個人運用額 85万円

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2.第2位 OwnersBook 

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1)概要

  • 運営会社 ロードスターキャピタル㈱(マザース上場)
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業のほか、都内のオフィスを取得し、付加価値高めて売却するのが主力事業
  • 代表取締役 岩野 達志
  • 資本金 1,335,000,000円
  • 主要株主 RenrenLianheHoldings
  • 経営理念 不動産とテクノロジーの融合が未来のマーケットを切り開く
  • 財務状況 〇
  • サービス開始 2014年9月
  • 成立融資総額 78億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞なし
  • 行政処分 なし
  • 平均利回り 4.84%

 

2)考察

運営のロードスターキャピタル㈱はマザーズに上場しているため、決算書が公開されています。運営会社のホームページでも確認できますが、当期純利益は順調に伸びています。

運営会社はソーシャルレンディング事業のほか、不動産を取得してバリューアップのうえ売却する事業が主力となっていますので、堅実な実物の不動産業で実績を積み上げている点でも安定感があります。

またファンド物件は不動産鑑定士が選別し、全物件担保付きという点でユーザーにとって安心感があり、信頼性を高める要因となっています。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 4
  • 資本金・株主 4
  • 経営理念 4
  • 財務状況 5
  • 融資実績総額 2
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 5
  • 利回りから見る投資先の安全性 5
  • 総合得点 29

 

4)個人運用額 100万円

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Ownersbookの詳細を確認する

 OwnersBook

   

 

3.第3位 クラウドバンク 

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1)概要

  • 運営会社 日本クラウド証券㈱(第一種金融商品取引業)
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業・有価証券の募集・売出しほか
  • 代表取締役 橋村 純
  • 資本金 100,000,000円
  • 主要株主 クラウドバンク㈱
  • 経営理念 クラウドファンディングで、日本の個人の資金に力を与える
  • 財務状況 △
  • サービス開始 2013年12月
  • 成立融資総額 384億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞あり(投資した投資家にのみに連絡)
  • 行政処分 2回(直近では2017年6月)
  • 平均利回り 6.79%

 

2)考察

クラウドバンクを運営する日本クラウド証券は第一種金融商品取引業者ですので、その他の業者と比較して財務健全性が高く、信頼性は十分に担保されています。

財務状況も2016年、2017年と赤字決算だったものの、2018年にはようやく事業が軌道に乗り、黒字に転換しています。

ただし、みんクレのように悪質ではないものの2度の行政処分が下っている点が信頼性を下げる要因になっています。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 4
  • 資本金・株主 3
  • 経営理念 3
  • 財務状況 3
  • 融資実績総額 4
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 4
  • 利回りから見る投資先の安全性 3
  • 総合得点 24

 

4)個人運用額 246万円 

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クラウドバンクの詳細を確認する

 クラウドバンク

 

4.同率第3位 LCレンディング

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1)概要

  • 運営会社 ㈱LCレンディング(LCホールディングス㈱(JASDAQ上場)子会社)
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業
  • 代表取締役 山中 健司
  • 資本金 99,000,000円
  • 主要株主 LCホールディングス㈱(100%)
  • 経営理念 不明
  • 財務状況 〇(単体は不明)
  • サービス開始 2015年7月
  • 成立融資総額 238億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞なし
  • 行政処分 なし
  • 平均利回り 6.18%

 

2)考察

物流大手のロジコムを含むLCレンディング、LCパートナーズ、ロジコムの3社が連携している点で、グループ全体としての安定性を高めています。

またファンドはLCホールディングスによる連帯保証付きで、担保付きの国内不動産案件が多い点も信頼性を高める要因になっています。

ただし、ホームページがあっさりしていて、その他の業者にあるような運営サイドの状況が掴めず、経営理念が分からなかった点で評価が下がっています。

余談ですが親会社のLCホールディングスのホームページでは、社長が腕組みをしてめっちゃこっちを睨んでる(ように見えます)。そっと画面を閉じてしまったのは私だけでしょうか。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 3
  • 資本金・株主 4
  • 経営理念 1
  • 財務状況 4
  • 融資実績総額 4
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 4
  • 利回りから見る投資先の安全性 4
  • 総合得点 24

 

4)個人運用額 30万円

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5.第5位 maneo 

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1)概要

  • 運営会社 maneoマーケット㈱(maneoグループ)
  • 事業展開 ソーシャルレンディングサービスサイトの運営、外部募集
  • 代表取締役 瀧本 憲治
  • 資本金 308,518,500円
  • 主要株主 瀧本憲治・GMOクリックホールディングス㈱ほか
  • 経営理念 熱い思いを持つ事業者に投資家が安心して投資できるインフラの提供
  • 財務状況 〇(単体は不明)
  • サービス開始 2008年10月
  • 成立融資総額 1500億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞4件
  • 行政処分 1回(2018年7月)
  • 平均利回り 6.95%

 

2)考察

maneoについてはGMOフィナンシャルホールディングスとの資本業務提携し、信頼性が高まったものの、2018年7月の行政処分が記憶に新しく、現時点のお天気は「曇り」といったところです。

貸出先がAN社、C社に集中することが多く、貸倒れした際の元本毀損リスクが高まる点も信頼性を下げる要因となっています。

ただし、国内では業界の先駆者であり、圧倒的な実績があるmaneoです。今は信頼性はくすぶっていますが、今後上場すればソーシャルレンディング事業のリーダーとして業界を引っ張っていくことが期待されます。

 

編集後追記

2018年11月にmaneoで大量遅滞が発生しました(私が投資した案件も1件含まれました)。融資先の担保物件の任売をもってしても元利金返済が困難とのことです。その数が多くmaneoの融資先審査能力に疑問が残る結果となり、信頼性ランキングを見直しました。

 

 関連記事はこちら

www.investment3000.com

  

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 3
  • 資本金・株主 4
  • 経営理念 3
  • 財務状況 4
  • 融資実績総額 5
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 2
  • 利回りから見る投資先の安全性 2
  • 総合得点 23

 

4)個人運用額  290万円

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6.第6位 クラウドクレジット 

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1)概要

  • 運営会社 クラウドクレジット㈱
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業
  • 代表取締役 杉山 智行
  • 資本金 1,234,548,000円
  • 主要株主 伊藤忠商事㈱ほか
  • 経営理念 より魅力的な運用先を探す国とより安定的な投資資金を探す国を結びつける
  • 財務状況 △
  • サービス開始 2014年6月
  • 成立融資総額 145億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞あり
  • 行政処分 なし
  • 平均利回り 9.03%

 

2)考察

「ガイアの夜明け」で紹介されたクラウドクレジット。社長のブログがあり、会社の事業方針に触れられる点で信頼性が高まります。

また「より魅力的な運用先を探す国とより安定的な投資資金を探す国を結びつける」という経営理念も素晴らしいと思いますし、ホームページでも熱く語られています。

伊藤忠商事が大株主である点も信頼性を高める要因となっています。

ただし、運営の財務状況が安定していないやクラウドクレジット性質上、融資先が新興国で為替レートの影響を受ける点や利回り(リスク)が高いという点で、投資先としての安定性・信頼性は一段落ちると言わざるを得ません。

私の投資先ファンドの期待利回りも、当初は10%あったものの、償還前の現時点では7.6%まで下がってきています。この点から見ても、高利回りの維持が難しくなっていることが分かります。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 2
  • 資本金・株主 4
  • 経営理念 5
  • 財務状況 2
  • 融資実績総額 3
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 3
  • 利回りから見る投資先の安全性 1
  • 総合得点 20

 

4)個人運用額 50万円

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クラウドクレジットの詳細を確認する

 【クラウドクレジット】

 

7.第7位 LENDEX 

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1)概要

  • 運営会社 ㈱LENDEX
  • 事業展開 ソーシャルレンディング事業
  • 代表取締役 筧 悦生
  • 資本金 100,000,000円
  • 主要株主 不明
  • 経営理念 不明
  • 財務状況 不明
  • サービス開始 2017年7月
  • 成立融資総額 8億円
  • 返済実績 貸し倒れなし、延滞なし
  • 行政処分 なし
  • 平均利回り 8.96%

 

2)考察

LENDEXの得点が低いのは事業リリース後間もなく、実績がないから仕方ないとして、今後、投資家からは支持されるか否かは、この高い期待利回りを安定的に維持できるかにかかっていると思います。

物件評価額は東急リバブルの査定額を参考にしているとありますが、あくまで内部利用目的です。私も不動産鑑定士として内部利用目的の簡易調査の依頼は多いですが、内部利用目的ではリートのように評価額が公表されないため、その査定額が実際に使われているとは限りません。

不動産鑑定士の評価額が採用されているかどうか不明なため、いくら「東急リバブルのが査定した額を参考にしている」といっても、それにはあまり意味がありません。

不動産担保付きな点は評価できますが、どういう仕組みで高利回りになっているのか私には分かりません。担保付きで利回り9%は高すぎますし、実績もまだ十分ではないため、現時点では信頼性はかなり劣ると言わざるを得ません。

 

3)採点(5段階評価)

  • 運営会社の安定性 1
  • 資本金・株主 2
  • 経営理念 1
  • 財務状況 2
  • 融資実績総額 1
  • 返済実績から見る融資先の信頼性 3
  • 利回りから見る投資先の安全性 1
  • 総合得点 11

 

4)個人運用額 0円

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8.まとめ

 

信頼性ランキングをまとめるとこちら。

 

信頼性ランキング

  • 第1位  SBIソーシャルレンディング (32得点)
  • 第2位  OwnersBook (29得点) 
  • 第3位  クラウドバンク(24得点)  
  • 同率第3位  LCレンディング(24得点)
  • 第5位  maneo(23得点)
  • 第6位  クラウドクレジット(20得点)
  • 第7位  LENDEX(11得点)

 

信頼性ではSBIソーシャルレンディングとOwnersBookが2強ですね!

 

個人的にOwnersBookは今後、さらに実績を積めば信頼性はより高まっていくと思います。逆に画面の使いやすさや案件の多さが高評価につながり、総合ランキングで1位だったクラウドバンクが「信頼性」ランキングでは第4位になっています。切り口の違いで結果が異なる点がソーシャルレンディングの奥深さです。

 

業者を選ぶ際の最も重要な指標となる「信頼性」。投資家としては信頼性の高い業者をメインとしつつ、サブ的にリリースして間もないベンチャー企業の高利回りファンドを狙うのも悪くないと思います。

 

信頼性の低い業者では担保付き、保証付きのファンドを選ぶことでリスクは軽減できますので、自分のとれるリスク(期待利回り)に従って、業者も分散させて投資しましょう。