不動産投資型クラウドファンディングのCREAL。ファンド第1号はホテルでした。不動産好きとしては「おお!ホテルきた!」と胸躍りました(*^^*)
今回は昨今のホテル市況やヘルスケア案件の評価についてなど、思いついたことをツラツラ書いてみたいと思います。
ホテル アマネク 浅草吾妻橋スカイ
12月3日に募集を開始した 第1号ファンドの「ホテル アマネク 浅草吾妻橋スカイ」。10億未満と小さなホテルですが、いきなりホテルとは派手さがありますね!
キャンペーンで利回りが加算されるので、期待値の高さから募集が殺到することも予想されましたが、昨今のソシャレン業界の不祥事もあり、投資家も慎重になっているようで、まだ募集しています。
私はホテルに10万円、五反田の区分所有に10万円投資してみました。
ヘルスケア案件は利回りが高くなる
CREAL運営会社であるブリッジ・シー・キャピタルはアセットマネジメント業務も並行して行っていて、得意なアセットが老人ホームや病院等のヘルスケアということです。
ヘルスケアもくるかも...!
老人ホームはマスタリース契約だと思うので収支が単純になりまだ大丈夫として、病院は物件評価が非常に難しい案件ですね...。私も10年のキャリアで病院は2件しか鑑定評価したことがありません。病院の評価ができる鑑定機関は国内でも一握りに限られています。
病院の評価は病院事業に対する事業収支の検証もあり、病院事業についても学ぶ必要があるため、物件評価が非常に難しくなるので、クラウドファンディングの投資案件として登場した場合、物件評価が難しい点が一つのリスクになると思います。
リートやファンドなどの証券化対象不動産からの目線で言えば、ヘルスケアアセットブームのピークは過ぎ去った感があり、期待利回りもここ数年は下限値にあります。ただし、レジデンスと比較すると特殊なアセットである分、利回りは普通のオフィス、レジよりは高くなることが期待されます(その分、リスクが増すだけですが)。
投資のポイント
CREALホームページより引用
- 1. 浅草エリアの堅調な観光需要
- 2. 多くの実績と不動産の知見を有する優良な運営者
- 3. 宿泊者のニーズを掴む新築物件
本ファンドでは、アマネク社に対してアマネク吾妻橋を転貸するマスターレッシー(転貸人)である㈱ブリッジ・シー・エステートからの賃料収入及びアマネク吾妻橋の売却により得られる売却益を原資として、投資家の皆様へ分配金をお支払いします。
アマネク吾妻橋は2018年4月18日の開業直後から見込み数値を大きく上回る80%以上の稼働率を達成し、開業3ヶ月目となる2018年6月から直近10月までの実績では90%以上の稼働率を堅調に確保しています。
うんうん、なるほど。立地は良くて新築で稼働率よしと。運営業者のクレジットは...正直聞いたことがない会社なのでスルー(よく分かりません)。ただこれだけだと面白くないので、ホテル市況やホテルの利回りについて書いてみますね。
ホテル市況
ホテル市況はまだ活況が続いています。インバウンド需要の高いホテルを中心に、ADR(平均客室単価)、OCC(客室や宴会場の稼働率)は好調に推移しています。ただし、ホテルは需要に波があるので要注意です。浅草だから観光客は多いから安心...と言っても2年後は分かりません。
個人的にはインバウンド需要のみに頼らず、ビジネスと観光・実需を組み合わせるなど長期的な視点をもったホテルであれば、2020年東京オリンピック後の波も乗り越えられると思っています。
ちなみに、私の住む千葉県には東京ディズニーランド以外、主だった観光地はあまりないのですが、千葉・船橋・幕張・浦安等の主要商業地で企業のホテル開発が続いています。
2020年東京オリンピック後も中長期的に高いニーズがあるとみてるのでしょう、企業参入が続きます。その中でも幕張や浦安ではリートによる取引も散見されるなど、更に成長が見込めるセクターとして注目されているので、ホテル需要はあと数年は固いかなと思っています。でもディズニーランドがあるとはいえ、さすがに浦安にホテルを作りすぎだと思いますw。
ホテルの利回り
ホテルの利回りが4.2%と低いのは妥当だと思います。数年前までは特殊なアセットであリ、利回りがオフィスやレジより高かったホテルも今では一般化してしまいました。利回り4%台前半とレジ並みにまで期待利回り・取引利回りは下がってきましたので、ホテル需要の過熱感も見られます。
レジデンス
今回募集案件には区分所有も2件ありましたね。レジデンスは東京都心では一部賃料上昇も見られるなど、基本的には高稼働率を維持しています。ただ、都心五区以外の賃料はほとんど上昇していません。
レジについても昨今は価格のじり高が続きましたが、今は踊り場にあります。リートなどの取引利回りは4%前半で低く、投資資金が東京都心から、東京よりは高利回りが望める東京近郊などの好立地の新築マンションや郊外部にも流入しています。
ここでも千葉の例で恐縮ですが、千葉は東京のベットタウンなので、東京寄りの主要な地域(浦安市、市川市、船橋市など)を中心に、レジの稼働率は安定してます。取引利回りは東京よりの証券化対象不動産で4%半ばなど。政令指定都市の千葉市では総額10億円未満の取引には個人投資家も参入することが多くなっています。
自分で考えることが大切
残念ながらソシャレン業者の不祥事が続いています。投資は様々なポジションの人がいて、様々な情報が溢れていますので、大切なお金を守るためには、個人投資家は情報に踊らされることなく自分で考えることが大切かなと思います。
CREALについては始まったばかりなので、不動産投資型クラウドファンディングの実績はこれからですね。