不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

【注意喚起】え!SBISLの担保って土地だけなの?

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こんにちわ、トッティです。

 

久々に「SBISL不動産バイヤーズローンファンド33号」に投資しました。

 

SBIソーシャルレンディングでの投資は実に4カ月ぶりです。

 

バイヤーズローンファンドについて、SBISLの説明部分で「あれ?おかしくないか?」っと思った点がありますので、ブログで書いておきますね。

 

結論としては、おかしくなかったけれども、カン違いする人もいるかもしれませんので。

  

→SBIソーシャルレンディング公式ページ

  

 

 

バーヤーズローンファンドの担保

 

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バーヤーズローンファンドとは、「土地(担保)の上に建物を開発して売却し、売却額を返済原資に充てる」というファンドです。

 

今回の「SBISL不動産バイヤーズローンファンド33号」では、

 

  • 貸付額:13億4,500万円(建物完成後、追加で3.5億円の貸付け)
  • 担保:借手が取得予定の土地
  • 担保価値:12億5,000万円

 

とあり、担保は「借手が取得予定の土地」と記載されています。

 

え?担保は土地のみ?

 

担保が「借手が取得予定の土地」と記載され、さらにSBISLのホームページでは、

 

「担保価値は借手が取得予定の土地(当該土地上で建物を建築中)の不動産価値であって、将来の想定事業収益に基づく事業価値ではありません」

 

と記載があります。でもこれだと、

 

「土地が担保です。でも、建物が完成すると土地の価値が上昇しますよ!」

 

と読み間違えませんかね?

 

う~ん、そう読み取れるね。

 

そうだとすれば、明らかにおかしいね。

 

担保が土地のみだと、LTVが135.6%(※)になり、明らかにオーバーローンですから。

 

(※)貸付総額16億9,500万円÷担保12億5,000万円=LTV135.6%

 

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建物が完成したって土地の価値は上昇しない

 

たとえ建物が完成したからといって、土地の価値は上昇しません。

 

重要なので、もう一度。

 

たとえ建物が完成したからといって、土地の価値は上昇しません。

 

その理由は、土地価格(更地価格)とは、もともと最有効使用(最も価格が高く査定される土地の使用方法)にもとづく価格だからでございます。

 

※例えば山林を造成・開発したり、農地を宅地に転用する場合などは、土地の価値は上昇します。

 

担保は「土地」と「完成後の建物」に設定されている

 

「天下のSBISL様、さすがにこれはヤバいんじゃない?」

 

っと思ったけれども、下の方に小さな字で「担保目的物の留意点については「手数料・リスクについて(PDF)」をご参照ください」とあります。

 

その「手数料・リスクについて(PDF)」を確認してみると、このような記載がありました。

 

本件不動産取得者への本貸付債権等を被担保債権として、①本件不動産取得者が取得する予定の土地(以下「本件土地」といいます。)に抵当権を、②本件土地上に建築中であり、その建築完了後に本件不動産取得者が取得する予定の建物(以下「本件建物」といいます。)に抵当権を、それぞれ設定することを予定しております(以下上記①②の本件土地及び本件建物を総称して「担保目的物」といいます。)。

 

(出典)SBISL手数料・リスクについて

 

ああ、なるほど!竣工後の建物にも抵当権を付けるのね。

 

土地と建物をまとめて「担保」といってるのか。

 

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これってバイヤースローンファンドでは周知の事実?トッティが知らなかっただけなら、すみません。

 

LTVは計算のしようがない

 

土地と建物が担保であれば、建物が完成すればオーバーローンにはならないでしょうが、

 

現時点ではLTVなんて計算のしようがないですね。だって建物が竣工しないと建物価値なんて分からないんですから。

 

これは細かい字のPDFまで読まないと分からないし、LTVについて誤解する人も多いと思うので、その辺はSBISLに分かりやすく記載して欲しいですね。

 

→SBIソーシャルレンディング公式ページ

 

LTVの「Value」に注目して投資リスクを軽減


リートの世界では当たり前のように使われるLTV。

 

ソーシャルレンディングでは、ついLTVをパッっと計算しただけで投資してしまうこともあると思います。

 

「何がValueなのか」という切り口も投資する上で重要です、というお話でした。

 

この辺りは、こちらの記事で書いてますので、よかったら参考にしてみてください。

【ソーシャルレンディング】LTVの「Value」に注目して投資リスクを軽減

 

33号は立地がよく親会社の連帯保証付き

 

「SBISL不動産バイヤーズローンファンド33号」は開発前ファンドであり、リスクはあるものの、担保のナゾが解けましたし、

 

  • 担保は赤坂駅から徒歩1分と立地がよい
  • 借入人が公開されている
  • 親会社(上場企業)の連帯保証あり

 

という大好物の安心材料もあるので、久しぶりにSBISLで10万円投資してみました。

 

→SBIソーシャルレンディング公式ページ

  

 


  

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業者 投資額 累計分配金
SBISL 2,590,000円 114,371円
OwnersBook 2,850,000円 71,554円
maneo(109万円期失) 1,910,000円 255,735円
クラウドバンク 1,480,000円 255,738円
CREAL 1,050,000円 13,158円
Funds  500,000円 2,421円
SAMURAI 450,000円 1,000円
FANTAS funding 450,000円  0円
LCレンディング 300,000円 12,670円
クラウドクレジット 200,000円 16,846円
Pocket Funding 30,000円 0円
COOL 30,000円 0円
合計 11,840,000円 743,493円