クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、クラウドファンディングに投資してみた

【徹底解説】これでわかった!不動産証券化の仕組み

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「リートやクラウドファンディングになんとなく投資してるけど、不動産証券化っていったい何?」

 

っという方も、けっこういらっしゃるのではないでしょうか。

 

実は....オレよくわかってなかったんだよな~。

 

大丈夫!わかりやすく解説するから安心して!

 

「リート」や「不動産投資型クラウドファンディング」は不動産証券化の手法の一つです。

 

ということで、初心者の方に向けて不動産証券化が”3分で”理解できる記事に仕上げました。

 

ではさっそく本編をどうぞ。

 

 

不動産証券化のスキームはすごく簡単

 

不動産証券化はスキームとしてはすごく簡単です。

 

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せっせと図を作ってみたけど....この図、わかりにくいね。

 

じゃあ作るなよ!

 

証券化の仕組みを実例で解説

 

ではでは、気を取り直してここからは実例を使って解説します。

 

例えば、わたくしトッティが東京都内に10億円のオフィスビルをもっていて、年間5千万円の賃料収入があるとします。

  

このビルを証券化する場合、このままトッティがもっていたのでは、100年経っても証券化できません。

 

証券化だけを目的とした会社を作る

 

そこで、まずは「証券化することだけを目的とした会社」を作ります。

 

これがいわゆる特別目的会社(SPV)という、実体のない「器」ですね。

 

そして、その会社(SPV)にトッティがオフィスビルを10億円で売ります。

 

あれ?でも出来たばかりの会社に10億円なんて払えないんじゃない....?

 

そのとおり。お金がないから証券を発行するんだよ。

 

できたばかりの会社(SPV)にお金はないので、会社は10億円の証券を発行します。

 

証券には株式や債券など、さまざまな形式がありますが、不動産証券化の場合、厳密には「投資口」といいます。

 

その証券を投資家に売ることで10億円を集め、集めた10億円をトッティに差し出します。

 

これで無事、トッティに10億円が手に入りました。

 

なぜ投資家はただの”器”に投資するのか?

 

では、投資家はどうして、何の実績もない”ただの器”にお金を出すのでしょうか?

 

答えは「大型優良オフィスビルが生み出す年間5千万円の利益を期待しているから」です。

 

例えば、収益をあげている会社が株式や債券を発行すれば、株式ならば配当がありますし、債権なら利子がもらえます。

 

不動産の場合、5千万円の賃料収入がある収益ビルなので、投資家としても利回り5%の利益を期待できます。

 

銀行に預けててもお金が増えないから、投資家は証券化対象不動産に投資して高いリターンを得たいって思うわけか。

 

1人で10億円もの不動産に投資はできませんが、例えば一口100万円に小口化されている証券化不動産であれば、購入のハードルもぐっと下がります。

 

どうやって資金調達するの?

 

会社(SPV)がトッティから10億円のオフィスビルを購入する際の資金は、デット(負債)かエクイティ(自己資金)で集めます。

 

デットは銀行からの借入、エクイティは投資家から集めた資金です。

 

デットを利用することで、エクイティ以上の不動産の取得が可能になり、よりレバレッジを効かせることができます。

 

実際に会社を運営しているのはAM

 

できたばかりの”器”が、どうやって不動産やお金を運用しているの?

 

もちろん”器”には、不動産や金融に関するノウハウがありません。というか、そもそも人がいません。

 

なので、現実的に会社(SPV)を動かしているのは、不動産や金融の専門家であるアセットマネージャー(AM)です。

 

その他、関係者は多岐にわたりますが、基本的にはAMが中心となって運用しています。

  

不動産の所有者がわざわざ証券化する理由

 

単に資金調達だけが目的ならば、わざわざ証券化しなくてもよくない?

 

でも、証券化しなかったら、10億円のビルが10億円ですぐに売れるとは限らないよ。

 

例えば、価格下落局面では物件を持ち続けてると、年々価格が下落していきます。

 

トッティはビルを早く売りたい一方、買い手は買ったら翌年には価格が下がってしまうかもしれないので、売買が成立しにくくなります。

 

でも、このビルには年間5千万円の賃料収入があり、5%の利回りを求めてこのビルに投資したい人はたくさんいる、という状況ならばトッティは「1人に売却するよりも証券化して10億円集めた方が得だな」と考えます。

 

こういうケースに一口100万円に小口化して証券化し、投資家を集めているわけです。

 

証券化しなければ、今すぐに10億円で売れるかどうか分からないけど、小口化することで、トッティは10億円を手にできます。

 

証券化は売り手にとっても有利な形で売却が可能になるというメリットがあります。


また、単純に売却してしまうと所有権は第3者に写ってしまいますが、証券化にするとトッティも会社(SPV)に一部出資できるので、引き続き物件運営に関与することができます(※)。

(※)会計上のオフバランスもありますが、単純化のため考慮外としています。

 

不動産証券化は不動産と金融をつなげている

 

とても簡単に解説しましたが、これが不動産証券化の仕組みです。

 

今回はSPVという器を使った例を解説しましたが、SPVを使わずに、事業者自身が不動産を購入するパターンが不動産特定共同事業法にもとづくクラウドファンディングです。

  

投資家は証券を通じて、”小口化された”不動産を所得でき、不動産証券化を利用することで、金融市場から不動産市場にお金が流れていることが分かります。

 

リートや不動産投資型クラウドファンディングなどの不動産証券化は、眠っているお金を不動産市場に呼び込む、という役割も担っているのです。