不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

表面利回り34%!パッと見すごいけど実際は...

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新元号は「令和」ですね!トッティです。

 

不動産投資サイトを運営する楽待から定期的におすすめ物件の連絡が来ます。

 

 

表面利回りが34%の戸建賃貸

 

今回はなんと表面利回り34%!

 

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物件概要

 

  • 物件種別 :戸建賃貸
  • 所在地  :千葉県東金市(駅徒歩60分)
  • 価格   :210万円
  • 表面利回り:34.28%
  • 築年月  :1995年11月(築24年)
  • 想定年間収入:72万円(6万円/月)

 

この34.8%という表面利回りは、楽待が査定しています。表面利回りにしても34.8%は目を引く利回りの高さですね。

 

純利回りで考えると

 

ただ、全ての経費を考慮した純利回りをざっくり計算すると....

 

  • 物件取得費用:210万円
  • 物件取得手数料:所得税、所有権移転登記費用、仲介手数料など:50万円
  • リフォーム費用:300万円(一部火災履歴あり)
  • 運営費用:固定資産税、都市計画税、損害保険料(火災・地震)、維持管理費、広告宣伝費、大規模修繕費、空室等損失:年間25万円
  • 合計:585万円(個人的なざっくり概算です)

 

初年度利回り:72万円÷585万円=12.3%

 

となります。

 

想定賃料も盛ってるので修正が必要

 

また、楽待が想定している月額賃料6万円が正しいとは限りません。千葉に住む地元民から見れば、東金で駅徒歩60分で賃料6万円は厳しいと思います....

 

仮に月額賃料が4万円だった場合、

 

  • 4万円×12カ月=48万円
  • 48万円÷585万円=8.2%

 

8.2%まで純利回りは下がります。

 

イールドギャップで考える

 

純利回りは、賃料6万円がとれて12.3%、賃料4万円なら8.2%となります。さらに銀行からの借入金利が3%だとすれば、イールドギャップは5.2~9.3%です。

 

説明しよう!イールドギャップとは

投資利回りと長期金利との差のこと。実入りの利回り。

 

DIYが得意で自分で修繕できれば、利回りが上がりますが、その分の機会損失も考慮しないといけないので(その時間に稼げたであろう収入がない)、結局のところ、実入りは大きく変わりません。

 

純利回りで募集して欲しい

 

楽待は表面利回りで募集してますが、表面利回りにはあまり意味はありません。

 

結局、投資家は自分で純利回りを計算することになるので、最初から純利回りで募集すればいいのに....といつも思います。