土地の資産価値を知りたいんだけど、どうやって調べたらいいの?
まずは地価公示を調べてみて!
こんにちわ、地価公示の評価員をしてます、不動産鑑定士のトッティです。
土地の資産価値を知りたくなったら、まずは適正な土地価格の指標となっている「地価公示」を調べてみてくださいね。
あまり知られてませんが、多くの人に地価公示は関係しているんですよ!
地価公示とは
地価公示の地点を「標準地」といい、国土交通省の土地鑑定委員会が地価公示法に基づいて、毎年1月1日時点の標準地の単価を公表しています。
標準地はその地域の代表的な土地になっていて、2019年で26,000地点の標準地があります。
そんなにあるんだね~。
不動産鑑定士が一人で複数地点担当してるよ!平成31年はトッティは11地点を担当しました。
地価公示の調べ方
地価公示は国交省のホームページから調べることができます。
価格を知りたい土地があれば、まず、その土地の近くにあって、同じ用途の公示価格を調べてみてくださいね。
例えば住宅地であれば、駅からの距離が同じくらいの住宅地の標準地ならば、だいたい同じ価格水準になるはずです。
あくまで目安ですけどね!
上記国交省のホームページでは、地図情報のほか2019年から鑑定評価書の全ページが確認できるようになりました。
その他、一瞬で地価公示の情報がわかる超便利なサイトもありますよ!
上記はこちらの記事で解説してますので、参考にしてみてください。
これは使える!地価公示の3Dマップがわかりやすい! - 投資の時間
地価公示は誰が決めてるの?
標準地の選定と価格は、全国の不動産鑑定士が決めてます。
不動産の値段や取引価格の推移は、個人的な機密情報として不動産鑑定士でないと知り得ない仕組みになっていて、個人情報保護が図られてます。
土地価格や地価動向は、不動産鑑定士に聞けば、だいたいわかるよ。
ちなみに、2019年の最高地点は銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」5,720万円/㎡です。
え!1㎡当たりの単価が5,720千万円!高い!
平成バブルのピークだった1991年は同地点で3,850万円/㎡だったから、今はバブル期を余裕で超えてます。
地価公示の歴史
地価公示は1969年に誕生したので、2019年でちょうど50周年です。
1960年代の高度経済成長期
1960年代の日本は「高度経済成長期」で、戦後の好景気の中、日本の工業用地の価格が上がったことが主な要因として、土地価格が急激に上昇しました。
この時期の土地価格の急騰を受けて、地価公示が登場しました。
当時の地点は主要都市である東京、大阪、名古屋のみの970地点で、一番高かった地点は、銀座4丁目で220万円/㎡でした。
銀座の土地価格は50年で26倍になったんだね!
1970年代前半の日本列島改造論
その後、1970年代前半に田中角栄内閣が叫んだ、いわゆる「日本列島改造論」による開発ブームで地価が上昇したことを契機に、1974年に国土利用計画法が制定されました。
これで標準地の数は15,000地点まで増えて、地点も全国に拡大したよ。
1980年代後半の平成バブル
1980年代後半から1990年代前半にかけて商業地の需要が高まった、いわゆる「平成(土地)バブル」の時期、1989年に土地基本法が制定されました。
土地基本法では、相続税、固定資産税の土地評価の基準を公示価格とすることが決まりました。
平成バブル期の標準地は30,000地点を超えることもあったんだよ!
地価公示の関係者は多い
相続税路線価は土地を相続する時に基準となる価格で地価公示の8割、一方、固定資産税路線価は土地の税金の基準となる価格で、地価公示の7割を前提としています。
どちらの路線価も不動産鑑定士が評価しているよ。
土地を相続したときや、土地を持ち続ける間、ずっと地価公示は関係しているんだね。すごいな地価公示!
その他、地価公示は投資用不動産の判断基準、企業会計の基準にもなっています。
知らず知らずのうちに、多くの人がお世話になっている地価公示。認知度は高くありませんが、社会をささえるインフラになっています。
うまく使ってみてくださいね。ご質問もお気軽に!
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