日本の景気には減速感が出てきた中、住宅市場は「活性化するエリアと衰退するエリア」の2極化が鮮明になっています。
平成31年地価公示をもとに、住宅地の上位変動率、下位変動率をまとめ、それらに共通するパターンを分析してみました。
東京圏住宅地の変動率上位トップ10
東京圏の上昇率上位トップ10(住宅地)はこちらです。
共通するのが「全て東京都」。当然そうなりますよね。
で、かつ交通利便性が優れた住宅地。
加えて市街地再開発事業などが計画されている、または既に進捗しているなど、大きく様変わりしている地域です。
1位 東京都渋谷区恵比寿西2丁目20番1(渋谷-11)
2,380,000円/㎡【+15.0%】
2位 東京都北区滝野川5丁目6番4外(北-22)
790,000円/㎡【+12.5%】
3位 東京都港区港南3丁目6番7(港-19)
1,070,000円/㎡【+11.7%】
4位 東京都北区赤羽1丁目32番14(北-7)
1,110,000円/㎡【+11.2%】
5位 東京都文京区本駒込1丁目204番(文京-13)
1,730,000円/㎡【+10.9%】
6位 東京都豊島区駒込4丁目15番417(豊島-18)
732,000円/㎡【+10.7%】
7位 東京都港区芝浦2丁目1番331(港-17)
1,380,000円/㎡【+10.4%】
8位 東京都荒川区東日暮里1丁目1番13(荒川-3)
889,000円/㎡【+10.3%】
9位 東京都足立区千住寿町56番8(足立-47)
800,000円/㎡【+10.0%】
10位 東京都中野区中野4丁目649番1(中野-28)
946,000円/㎡【+10.0%】
東京圏住宅地の変動率下位トップ10
東京圏の下落率上位トップ10(住宅地)はこちらです。
これらの地域に共通するのは、
- バス便等で交通利便性が劣る
- 居住者の高齢化
- 売物件の増加
など、人口流出による需要減退がみられる地域です。
ファンタスファンディングの空き家で募集のあった野田市は、2件ランクインしてますね(^^;)
1位 神奈川県 三浦市三崎町小網代字鷺野1325番4(三浦-4)
49,000円/㎡【△ 8.4%】
2位 千葉県 野田市みずき2丁目16番3(野田-5)
61,300円/㎡【△ 7.8%】
3位 神奈川県 三浦市初声町和田字出口3081番25外(三浦-6)
61,000円/㎡【△ 7.6%】
4位 神奈川県 三浦市三崎町諸磯字白須1400番4(三浦-12)
55,500円/㎡【△ 6.7%】
5位 神奈川県 横須賀市太田和1丁目1447番54(横須賀-65)
78,500円/㎡【△ 6.5%】
6位 神奈川県 横須賀市大矢部4丁目957番110(横須賀-68)
86,000円/㎡【△ 6.5%】
7位 神奈川県 横須賀市荻野230番28(横須賀-33)
72,500円/㎡【△ 6.5%】
8位 神奈川県 三浦市東岡町3658番1(三浦-11)
58,500円/㎡【△ 6.4%】
9位 神奈川県 横須賀市長坂3丁目2050番4(横須賀-55)
52,500円/㎡【△ 6.3%】
10位 千葉県 野田市山崎字上宿1606番337(野田-24)
66,300円/㎡【△ 6.1%】
住宅地の地価動向には共通パターンがある
人口と地価には強い相関関係があるので、ざっくりまとめると「人が増える地域の地価は上昇し、人が減る地域の地価は下落する」....っと言えます。
住宅地の地価が上昇するパターン
- 都心または都心に近接している。
- 郊外でも都心へのアクセスが良好な駅に近接している。
- 再開発や区画整理などのインフラ整備の計画がある。
住宅地の地価が下落するパターン
- 最寄り駅から離れた地域に作られた新興住宅団地。
- 都市計画区域外・市街化調整区域。
- 後継者不足の農家住宅、漁村。
- 傾斜地や道路整備が進んでいない。
地価動向の背景にあるもの
あとは、コンパクトシティ化も進んでます。
なので、より最寄り駅や生活利便施設に近い地域の需要が高くなってます。
これから住宅を購入されたり、投資物件を分析されるときは、
- 人口が増える地域か?
- 需要の背景にある生活・交通利便性、居住の快適性は?
- 流動性はあるか?
っという目線で物件を分析してみるとよいかもしれません。
2019年10月には消費税増税が控えてますが、個人的には「特化したブランドがあり、街自体が成長している」地域は、今後しばらくは需要が活性化していくと思っています。