不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

OwnersBook「港区マンション第3号ファンド第1回」投資判断の注意点

 

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OwnersBookとSBISLの募集のタイミングはよくシンクロしますね~。

 

SBISLも本日「メガソーラーブリッジローンファンド20号」の募集があります。期待利回り9%ですが、同ファンド17号の不足金額の追加募集なので、担保権が17号に劣後するため、リスク回避の意味で私は今回パスします。既に17~19号に投資してますし。

 

一方、OwnersBookは募集は港区マンションの一室(区分所有)で、今回も貸付型となります。投資型ではないので物件詳細が分からないんですが...分かっている範囲で解説します(*^^*)

 

 

港区マンション第3号ファンド第1回

  

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● 投資対象  : 港区マンション第3号ファンド第1回(シニア/メザニンローン)
● 募集総額  : 120,100,000円
● 予定利回り : 5.0%(年換算)
● 予定運用期間: 19ヶ月
● 募集開始日(予定): 2018年12月18日(火)18:00
● 募集終了期日: 2018年12月28日(金)

 

募集総額が1億2010万円とOwnersBookの中では比較的大口です。運用期間は1年7カ月とやや長く、期待利回りは年利5.0%と手頃です。

 

区分所有レジなので、一般的に利回りは低めになりますが、今回は5.0%とそこそこ高い利回りです。担保物件が築35年と比較的古いことが利回りに影響してるのでしょう。

 

財務構造整理

 

募集概要

東京都港区赤坂に所在するマンション1室(物件①)と、東京都文京区本郷に所在するマンション1室(物件②)を担保とする「シニアローン(物件①)/メザニンローン(物件②)」への投資となります。物件①を所有する総合不動産会社AN(貸付先1)に12,000万円(1億2,000万円)、物件②を所有する総合不動産会社A(貸付先2)に10万円、合計12,010万円(1億2,010万円)の貸付を行います。

 

財務構造について整理します。

 

貸付先1(総合不動産会社AN)に1億2000万円貸付:担保物件① 

  • 担保物件①:東京都港区赤坂に所在するマンション1室(シニア)
  • 物件のOwnersBook評価額:1億5000万円(LTV80%
  • 稼働率単位:自社使用のため分析対象外
  • スポンサークレジット:設立3年超の総合不動産会社

貸付先2(総合不動産会社A)に10万円貸付:担保物件②

  • 担保物件②:東京都文京区の区分マンション(メザニン)
  • 上記物件のOwnersBook評価額:2340万円(LTV0.4%
  • 稼働率単位: 100%
  • スポンサークレジット:設立3年超の総合不動産会社

 

担保物件の評価額に対するLTVが80%とこれまでのOwnersBookのファンドの中では高めです。絶賛期失中のmaneoではLTV75%でしたね...maneoはどうなることやら。

 

 maneoの担保物件評価についてはこちら

www.investment3000.com

  

担保物件の整理

 

次に担保物件の概要を整理しておきます。

 

貸付先1:担保物件① 東京都港区赤坂の区分所有マンション

1. 建物状況

1983年11月に建築された地上15階建てのマンションの1室。

建物全体の管理は独立系の建物管理会社に委託。

建物全体(総戸数:約70戸)の管理費・修繕費等積立金につき1,690万円程度の滞納がある(2018年11月30日時点)が、対象部分については滞納はない

2015年には大規模修繕工事も実施、繕計画等に即した修繕工事が実施されてきており、維持・管理の状態は良好。

 

2. 交通・接近条件

東京都港区赤坂に位置しており、東京メトロ銀座線・南北線へのアクセスが至便、同千代田線へのアクセスが良好な立地。

 

3. 賃貸借の状況

2018年12月11日現在、空室。

 

4. 物件評価額

OwnersBook評価額は、外部専門家による査定額を参考に15,000万円(1億5,000万円)と査定。今回の物件①に対する募集金額12,000万円(1億2,000万円)は、そのうちの80.0%

 

担当者コメント

物件①が所在する東京都港区赤坂は、東京メトロ溜池山王駅・赤坂駅・赤坂見附駅を中心として飲食等の店舗、ホテルやオフィスが入居する中高層ビルが集積し、これを取り囲むように低層~高層の共同住宅が広がる商住混在エリアとなっています。虎ノ門、霞が関、新橋、東京(丸の内・大手町・八重洲)のオフィスエリア、そして表参道、青山、有楽町、銀座の商業エリアへのアクセスが良く、高い住宅需要が見込まれるエリアです。

貸付先1である総合不動産会社ANは、東京都港区に所在しております。主な事業は、①再生可能エネルギー事業、②不動産開発事業、③不動産等への投資事業、④リゾート施設運営事業となります。直近3期は連続して経常利益・当期純利益を計上しております

 

本貸付について

① 総合不動産会社ANの事業資金である限り、資金使途についての定めはありません。

② 総合不動産会社ANによると、返済原資として、物件①の売却の他、他の記入機関等からの借入等を想定している、とのことです(*1)。

*1 総合不動産会社ANへのヒアリングに基づくもので、約定の条件ではありません。

  

貸付先2:担保物件② 東京都文京区の区分マンション

1. 建物状況

1990年前後に開発・分譲された区分所有建物のうち1戸に該当。

建物は地下1階付8階建で、対象物件は中層階に所在するマンション一室。

2000年以降に大規模修繕が実施されており、管理の状況は良好。

 

2. 交通・接近条件

文京区本郷に位置しており、東京メトロ丸の内線へのアクセスが良好。

 

3. 賃貸借の状況

住居として賃貸中。

 

4. 物件評価額

OwnersBook評価額は、外部専門家による査定額を参考に2,340万円と査定。今回の物件②に対する募集金額は、そのうちの約0.4%

 

担当者コメント

本物件は、【物件概要】にも書きました通り、住居として安定した賃料収入を得ています。加えて、東京都中央区で不動産業を営んでいる総合不動産会社Aは、過去3年間は黒字で安定した経常利益を計上しております。

 

トッティの投資判断

 

今回のファンドは融資型のため担保不動産・借入人の詳細物件の詳細は公表されないことになっているため、これ以上深く込み入ることはできません。

 

建築費、人件費の高騰、土地価格の高騰で都心マンション価格は天井です。本件の担保物件は築年も経過しており、万が一、売却することになった場合、すぐに売れるかやや不安がありますが...マンションは築年よりも立地が重要です。

 

本件は都内港区で立地がいいので、1年7カ月後の売却はまず問題ないと思います。LTVが80%と高めである点は注意で、個人で投資判断が分かれる箇所かと...。

 

逆に言うと、物件評価に定評のあるOwnersBookでボラティリティ20%の余裕がある、と見ることもできますよね。

 

個人的に区分所有はあまり好みではないのでどうしようか迷いましたが...OwnersBook岩野社長をはじめ信頼性・実績が日本一の鑑定機関出身の不動産鑑定士が多く在席しています。

 

物件評価に関する信頼性はOwnersBookがソシャレン業界No.1です。物件評価大統領ということで異論は...ないでしょう。

  

私は投資することにします。 

 

クリック合戦に勝てたらですけど(^^;)

 

今回は個人的に15万円投資するので、OwnersBookへの投資総額は145万円。徐々に増えてきました。

  

投資するなら早めのスタンバイを

 

今回はOwnersBookの中では比較的大口ファンドですが、OwnersBookは募集完了が早いので開始1~2分間が勝負かと思います。投資されたい方は、早めに自宅に帰ってスタンバイした方がいいかもしれません(^^;)

 

投資の際は支払用パスワードの入力が求められるので、事前にコピペしておくとよですよ。