2021年も不動産クラウドファンディングの開設ラッシュが続きました。もう今年中はないだろうと思っていましたが・・・まだありましたね(笑)
最後(ですよね?)の締めくくりは「Mr.FUNDMAKER」(ミスターファンドメーカー)です。
個人的にも今はご多分に漏れずバタバタですし、事業者も忙しいであろうこの時期に開設するとは驚きました。
電子取引対応の不動産クラファンですが(※)、Mr.FUNDMAKERというネーミングも独特ですね。
(※)正確には「小規模不動産特定共同事業を活用したオンライン完結型のクラウドファンディングサービス」です。
ちなみにMr.FUNDMAKERのファンド説明も読んでいただけるとわかると思いますが、文章も独特の言い回しです。今は不動産クラファンの競合が増えましたから、その辺も差別化を意識されてるんでしょうね。
ということで、今回はMr.FUNDMAKERについてのご紹介と、簡単な感想を書いてみたいと思います。
Mr.FUNDMAKERの運営会社
Mr.FUNDMAKERの運営は東京都千代田区に本社を持つ総合不動産会社の「Mr.LAND株式会社」という会社です。
- 会社名:Mr.LAND株式会社
- 本社:東京都千代田区麹町1-7-2
- 設立:1988年9月1日
- 代表取締役社長:名塚 令
- 資本金:金7,500万円
- 事業内容:売買・仲介事業、外国人向け不動産事業、不動産リノベーション事業、不動産投資顧問業、不動産特定共同事業(不動産小口化商品・不動産クラウドファンディング)ほか
Mr.FUNDMAKERは「小規模不動産特定共同事業」ですから、投資家は1人で100万円以上を投資できませんし、事業者も募集の合計は1億円までに制限されます。
小規模不動産特定共同事業についてはこれまで何度かブログで解説させていただきましたので、一部を抜粋して再掲しておきます。
2017年不特法の改正では、小規模不動産特定共同事業も創設されました。
小規模不動産特定共同事業とは、原則として投資家1人当たりの出資額が100万円以内、かつ、投資家が行う出資の合計額が1億円以内のものを指します。
どういうことかと言うと、小規模ではその趣旨に鑑みて募集規模も小さくなるので「あまり一人でたくさん投資しないでね!」ということに加え、事業者も「募集の合計は1億円までね!」ということが決められています。
また、通常の不動産特定共同事業は許可要件のハードルが高いのですが(資本金1億円、負債比率など)、小規模事業者の最低資本金は1,000万円に緩和されています。
通常の不動産特定共同事業が資本金1億円の許可制であるのに対し、「最低資本金1000万円じゃ心配だ」という声に配慮して、小規模不動産特定共同事業は「5年の登録更新制」が採用され、投資家保護を図っています。
要は、空き家や空き店舗などがドンドン増える昨今、それらの再生に全国の不動産業者が参入できるよう、資本金の要件などが緩和されたというわけです。
(引用)不動産クラウドファンディング投資研究所
小規模事業は出資上限があるのでコンパクトな物件にはなりますが、その分気軽に投資しやすく、売却時の流動性リスクも抑えられる物件がメインになりそうですね。
Mr.LAND株式会社の資本金は7500万円ですから、小規模の資本要件1000万円を大幅にクリアしている点は安心材料かと思いました。
Mr.FUNDMAKERの第1号ファンド
早速ですがMr.FUNDMAKERでは初回ファンドも予定されています。
第1号は埼玉県戸田市下戸田にある築50年近い妙味ある(味のある趣の)小規模アパート、2階部分(区分)です。募集開始は2022年1月6日12時。
地方のアパートだけあって利回りは8%と高利回りですね。
初回ファンドのみの高利回りかとも思いましたが、Mr.FUNDMAKERは「平均利回り8.0%が目標」とありますので、今後も期待できそうです。
利回りと小規模事業者の特性をかんがみると、物件は首都圏の中古アパートが中心になるのかもしれませんね。嫌いじゃありません…というか好きです。
ちなみにMr.FUNDMAKERでは「ファンド名には投資初心者の方でも未来へ向けた資産運用の1歩を着実に進めることができるように」との思いが込められているそうです。
その辺もあって、ファンド説明では「いぶし銀の趣ある収益アパート」なんてユニークな言葉も使われてますね。
本物件は満室経営で滞納もなく(2021年11月30日現在)、安定運用中でインカムゲインが定期的に見込めるとのことです。
優先劣後構造は「7(優先):3(劣後)」とのことで、劣後割合は十分かと思います。
ちなみに優先劣後について、Mr.FUNDMAKERでは「物件ごとに比重を変えた優先劣後出資方式の採用する」とあります。
どういうことかと言うと、劣後割合は固定せず、リスクが比較的高いと判断された物件には事業者が高めのリスク(劣後出資割合)をとるという柔軟な対応がなされるということかと。
その他、物件情報量も比較的しっかりしているので、不動産クラファン業者によっては偏重のある情報の透明性も、Mr.FUNDMAKERでは確保されているのかなと思いました。
最後に注意点を
まずは簡単にMr.FUNDMAKERについて解説してみました。
まだ地方オンリーと決まったわけではありませんが、個人的には東京一極集中を是正してくれる不動産クラファンは歓迎しています。
現在の不動産投資はJ-REITでも高利回り物件を狙って地方へ分散化が進んでいますが、不動産クラファンも例外ではありませんね。
今は僕も地方の高利回り物件に資金投入しておきたいので、さっそくMr.FUNDMAKERに登録申請してみました。
最後に口座開設の注意点を。
Mr.FUNDMAKERは年末年始の休業期間は「2021年12月29日(水)~2022年1月4日(火)」までとのことです。
「12月27日(月)15時までに本登録いただきました新規登録につきましては、年内に本人確認コードが記載されたハガキを発送いたします」とのことですから、
Mr.FUNDMAKERの1号ファンド(利回り8%)に投資しようと思ったら、12月27日(月)15時までにはWEB上で本登録しておいた方がいいかも知れませんね。
ただし、年末年始の郵便事情により到着には遅れが生じる可能性もありますので、ご興味がある方はお早めにされた方が安心だと思います。
\新興の高利回り不動産クラファン!/