ソーシャルレンディングをやってると、「LTV(Loan to Value)」をよく目にしますよね。
どの「Value」を採用しているかで、LTVの結果は大きく変わってきます。
例えば”maneo”と”SBISL”では、使ってる「Value」が違うんだよ。
そうなの?何が「Value」なのかなんて、気にしたことなかった・・・
LTVとは価値に対する貸付の割合
一般的なLTV(Loan to Value)は、「価値に対する貸付の割合」です。
- Loan:貸付(社債や借入金など)
- Value:価値(物件価格)
- LTV=貸付 ÷ 価値
例)貸付8000万円 ÷ 担保1憶円 = LTV80%
LTVの数値が低いほど安全性が高くなり、80%以下が一つの目安になってます。
LTVの「Value」が何なのか?
例えば、ソーシャルレンディング大手のSBISLとmaneoで、担保で採用しているValueを比べてみると、
- SBISL:資金の貸し手のValue(レンダーズバリュー)
- maneo:資金の借り手のValue(売却予定価格)
となっていることが多いです。
貸し手は「分母のValue(担保)を低くしてLTVを高く見積もっておきたい」というインセンティブが働きますが(※)、
借り手はできるだけ多くの融資を受けたいため、「分母のValue(担保)を高くしてLTVを低く見せたい」と思うはずです。
(※)例えばレンダーである銀行が融資をする際には「担保掛目」をかけて、担保として提供された物件の価値をはじいています。
銀行の担保掛目
- 担保掛目:一般的に80%
- 担保の価格:1億円
- 担保としてのValue:1億円 × 80% = 8000万円
※担保掛目をかけることで、分母のValueを減らし、LTVを高く(保守的に)見積もる。
※LTVが高いほど、金利の高いローンになる(逆もしかり)。
LTVの「Value」に注目した方がいい理由
分母のValueには、いろんな評価があります。
どのValueを採用しているのか、主要なソーシャルレンディング業者で当てはめてみました。
- SAMURAI →鑑定評価額、マーケットバリュー
- OwnersBook →鑑定評価額、マーケットバリュー
- SBIソーシャルレンディング →貸し手のValue(レンダーズバリュー)
- maneo →借り手のValue
※OwnersBookは明確に担保は「鑑定評価額」とうたってませんが、不動産鑑定士が多く在席しているので、鑑定評価額も含めました。
鑑定評価額は「時価」、マーケットバリューは「市場の評価」(≒時価)なので、流動性リスクが低いのに対して、
貸し手のValue(レンダーズバリュー)は”貸し手”が評価しているのでブレることもあり(※)、借り手のValueは”借り手”が評価しているので、投資は避けた方が無難かと。
(※)例えばレンダーが慎重になり過ぎて、過剰なリスクのもと物件価値を算出すると、LTVが高くなり過ぎて融資先が限定されることがあります。
(ややこしいな・・・)つまり、SAMURAIやOwnersBookの採用してる「鑑定評価額」や「マーケットバリュー」を選んでおけば、市場で売れないリスクが低くなるってこと?
そう。その他にも「簿価」のValueなんかも考えられますが、簿価は買った時の価格なので、「時価」とのブレは大きくなるよ。
LTVの「Value」に注目して投資リスクを軽減
リートの世界では当たり前のように使われるLTV。
ソーシャルレンディングでは、ついLTVをパッっとみただけで投資してしまうこともあると思います。
「何がValueなのか」という切り口からも投資の安全性が見えてくる、というお話でした。
今回の記事、言いたいことはわかる気がするけど、ちょっとわかりにくかったなー
ごめんやで!またそのうちリベンジするから、堪忍してや!
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【クラウドファンディング投資額集計】
業者 | 投資額 | 累計分配金 |
SBISL | 3,500,000円 | 101,320円 |
オーナーズブック | 2,850,000円 | 38,610円 |
maneo(109万円期失) | 1,910,000円 | 251,298円 |
クラウドバンク | 1,730,000円 | 248,394円 |
CREAL | 800,000円 | 11,125円 |
LCレンディング | 300,000円 | 10,730円 |
Funds | 300,000円 | 2,421円 |
FANTAS funding | 300,000円 | 0円 |
クラウドクレジット | 200,000円 | 16,846円 |
SAMURAI | 200,000円 | 0円 |
合計 | 12,090,000円 | 680,744円 |