新年あけましておめでとうございます!
突然ですが「地価公示」「相続税路線価」の評価は1月1日を基準日とするので、全国の不動産鑑定士は今が一番バタつく時期なんです。
急な案件も入ってしまい、元旦から仕事をしている悲惨なトッティです。どこにも行けない家族はもっとかわいそう...本当にすみません...(*_ _)人
早く旅行に行ったり漫画を読みまくりたいですが、しばらくは仕事に専念します。もちろんブログにもしっかり注力します。今年の目標はブログ300記事!
質問「競売市場修正率ってなんですか?」
今日はいただいた質問に答える形式にしたいと思います。
ラッキーバンクで競売についての記事を書いたところ、ブログを見てくださっている方から、
「あのー、競売市場修正率ってなんですか?」
とありがたい質問をいただきました。
少しおさらいすると、競売価格は一般の鑑定評価と評価方法は基本的に同じだけど、一般の鑑定評価との違いは、競売案件特有の「競売市場修正率」というマイナスの率を評価額の最後に乗じる点でしたね。
競売評価額を安くする理由
では、なぜ競売評価は「競売市場修正率」を乗じて評価額を安くするのでしょうか?
競売は買主に様々な負担があり、それらの負担にかかる費用が競売価格を形成する要因となっています。
競売の買主負担
- 入札から落札まで手続きが面倒で時間がかかる。
- 買う前に物件の内部を見学することができない。現状有姿の売却なので、内部はごみ屋敷になっている可能性もある。
- 売主は瑕疵担保責任を負わないため、購入後に隠れた瑕疵があっても売主に文句を言えず、買主負担で修繕する必要がある。
- 占有者に暴力団や寝たきり老人がいる可能性もある。買主が責任をもってそのような人たちと売買契約を結ばなくてはならない。立ち退き交渉が長期化することもある。
- 売主の家賃滞納があった場合、それを買主が負担する場合もある。など
これらの買主負担を費用として数値化し、評価額からその負担分を減額するため率が競売市場修正率です。
僕も経験ありますよ、競売物件の評価で中がごみ屋敷になっていたことが。
競売物件には上記のようなコストがかかることを見越しているため、相場より安く物件を買うことができます。
逆にいうと、コスト分が差し引かれているだけで、意外とお買い得ではありません。
競売はお得ではない!?
競売には不動産素人も参入するようになり、需要の競合から価格が上昇傾向にあります。ただ、不動産素人が競売百戦錬磨の不動産屋と競争しなくてはなりません。
競売に参加さするならこれらを踏まえたうえでなお「お得だ!」という物件を探さなくてはなりません。
不動産素人にはあまりにリスキーです。正直、競売物件はあまりおすすめはできません。