不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

【ゴコウファンド】福岡の事業者が不動産クラファンへ

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不特法の商品を扱う「ゴコウファンド」がクラウドファンディングになりました。

 

ゴコウファンドの運営は「福岡の事業者」ということで気にはなっていたんですが・・・9月に電子取引業務の認可を受けて、晴れてクラウドファンディング化!

 

いいですね~。

 

最近、個人的な不動産クラファンの投資資金が COZUCHIに偏り過ぎているので(もちろん、投資したくなる良ファンドが多いということですが)、これで福岡の事業者にも分散投資できます(笑)

 

ではさっそくですが自分なりにゴコウファンドを見ていきますので、よろしければお付き合いください。

 

→ゴコウファンド

 

 

福岡(九州)の不動産市場

 

いきなりですが福岡の不動産市場、熱いんですよ。

 

実経験で言うとサラリーマン時代から福岡の不動産鑑定士に地元の不動産投資市場の盛り上がりを聞いてましたし、最近ではコロナでも投資適格性の高い物件は売希望価格が下がってないとのことでした。

 

福岡といえばちょっと前は「天神ビックバン」、今なら「博多コネクティッド」なんて言葉を聞かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、

 

都市部を中心に規制緩和による新たな街づくりが推進されていますし、今後もさらに開発が続きます。

 

投資市場も大濠(おおほり)や西新(にしじん)など、全国的に見ても著名な市場が形成されていますし(他にも多数あります)、J-REITでも日本初の地域特化型リート「福岡リート」が登場しました。

 

それに九州は福岡だけじゃなく、熊本の下通周辺なんかもおもしろいですしね。

 

なので不動産クラファンでも福岡(九州)に投資できたらな~とは思っていたので、ゴコウファンドの不動産クラファン化でその希望がかないそうです。

 

そういえば最近ローンチしたえんfundingも福岡でしたよね。えんfundingも個人的にかなり注目しています。

 

【関連記事】【えんfunding】福岡は熱いし、いいファンド!

 

ちなみに全然関係ないですが妻の地元も九州です。その辺も九州ラブのバイアスが入っているかもしれません(笑)

 

ゴコウファンドの特徴

 

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(引用)ゴコウファンド

 

ではゴコウファンドの特徴をざっくり見ていきたいと思います。

 

募集ファンド

 

ゴコウファンドでこれまで募集されたのはこちらのファンドで、コンビニ、ピザ店、商業施設などなど。

 

  • 【5年運用】佐世保大塔10月開始:年利6.0%
  • 【6ヶ月運用】佐世保大塔10月開始:年利3.5%
  • 【3年運用】古賀市花見南ピザ店舗:年利5.2%
  • 【1年運用】大阪寝屋川コンビニ:年利4.2%

 

なるほど~。九州を中心に大阪もありますね。ゴコウファンドによると募集利回りは5~8%とのことなので、地方ならではの高利回りです。

※地方物件は取得価格が抑えられるので利回りが高くなります。

 

アセットとしてはこれまでの募集ファンドやゴコウファンドの説明では「コンビニ・飲食店・クリニック・複合商業施設など」の記載がありますし、

 

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(引用)ゴコウファンド

 

「出資金を商業施設の建築に使い、そちらの運営で得られる利益を還元します」とあるので、商業施設系がメインになるようですね。

 

だとすれば分析のポイントは事業採算性(家賃負担力の検証)になるでしょうね。

 

これまでの運用期間は6ヶ月~5年と様々です。

 

ゴコウファンドは基本的に長期運用の賃料収入(インカムゲイン)が分配原資になるとのことですし、最近は長期運用の事業者も増えましたね。

 

長期運用インカム型が投資の主流に

 

長期運用ではどうしても将来予測が難しくなるため、売却益(キャピタルゲイン)のブレ幅が大きくなります。

 

この点、ゴコウファンドはインカムゲイン重視でキャピタルゲインに頼らない分、安定した分配金が実現できるという仕組みです。

 

うん。それはそのとおりだと思いますし、今はJ-REITでも長期運用の安定インカム型が主流になっています。

 

これまで3年間ほどの不動産クラファンの経緯を見ていますが、J-REITで起こった出来事が数年遅れて不動産クラファンに浸透しています(地方への分散化、用途の多様化など)。

 

ご参考までに、こちら(↓)は2019年8月に書いた記事です。

【関連記事】不動産クラウドファンディングは地方に広がる!

 

それを鑑みれば、不動産クラファンでも今後はインカム型が主流になっていくんでしょうね。

 

→ゴコウファンド

 

ゴコウファンドの事業者

 

ゴコウファンドの運営は「株式会社五黄不動産」で、福岡市博多区に本社がある資本金2億円の企業です。

 

不特法の許可要件は1億円なので、それを大幅にクリアしてますね。

 

  • 株式会社五黄不動産
  • 本社:福岡市博多区博多駅東1-11-5-1001
  • 資本金:2億円
  • 免許:不特業 福岡県知事 第4号、不特業 第1号・2号事業者、電子取引業務、宅建業 福岡県知事(1)第18958号

 

五黄不動産ではゴコウファンド (不動産特定共同事業)のほか、地元に根付いたサブリース事業や空室サブリース事業(リフォーム)を展開されているとのことです。

 

ほうほう。多方面に活動する企業ですか・・・

 

となると気になるのは不動産クラファンへの本気度ですが、ゴコウファンドのお知らせを拝借すると(↓)、今後のリニューアル予告が目白押しです。

 

  • 完全クラウドファンディング化で電子取引を開始!(9月開始)
  • ご入金の翌日から分配金の計算を行います。(9月開始)
  • お預りしている分配金の再投資が簡単にできます。(9月予定)
  • 電子決済アプリ「プリン」の利用により分配金の支払手数料がお得になります。(10月予定)
  • 出金申請を営業日は毎日受け付けます。「プリン」なら15時までの申請で当日中にお支払い、現金振込の場合でも翌営業日にはお振込みします。(10月予定)

 

どうやら本気で不動産クラファンにも取り組んでくれそうだな・・・だったら僕も嬉しいです。

 

ちなみにゴコウファンドは関連会社が不動産の建築・施工を行っているので、運営の収益の柱がファンド運用と施工の2つあります。

 

この辺も配当利回りが高くなる要因かもしれません。

 

ゴコウファンドの特徴

 

ゴコウファンドの特徴として、「あなたのスタイルに合わせた不動産投資」とあります。どういうことかと言うと、ゴコウファンドには

 

  • プロジェクト型 元本一括返還タイプ
  • 優良資産(築浅案件)元利均等返還タイプ
  • 空き家ファンド 元利均等返還タイプ

 

という3つのタイプがあるようです。それぞれゴコウファンドの説明を拝借してみました。

 

プロジェクト型 元本一括返還タイプ

 

ファンドでお預りいたしました出資金をもとにして、物件の土地の購入代金、建物の建築代金に利用いたします。

ファンドの運用期間中は賃貸人からの賃料収入をもとにして、定期的に利益を分配金としてお支払いいたします。

運用期間中、出資金はファンドにてお預りいたします。運用期間終了後、物件を売却するなどして出資金を返還いたします。

(引用)ゴコウファンド

 

要は、出資金が運用期間が終わってから一括で戻ってくるってことですね。一般的な不動産クラファンに多いパターンです。

 

優良資産(築浅案件)元利均等返還タイプ

 

ファンドでお預りいたしました出資金をもとにして、物件の土地や建物の取得費用として利用いたします。

ファンドの運用は、各テナントの契約期間に合わせ、超長期の20~30年を予定しています。その期間の必要な期間だけをご利用下さい

優良テナントからの賃料収入をもとにして、毎月定期的に元金と利益を分配金として返還いたします。

運用期間終了後、物件を売却するなどして処分いたします。

(引用)ゴコウファンド

 

こちらの元利均等返還タイプは「超長期の20~30年」の運用タイプですね。

 

投資適格性の高い優良資産(築浅案件)では、ゴコウファンドに限らず、基本的に長期のマスターリース契約が主流ですから、長期間にわたり安定した賃料収入を受け取ることができます。

 

テナントとの賃貸借期間が長期(20~30年間)にわたるので、その期間をファンドの最長運用期間としていますが、必要に応じて必要な期間だけ利用できるとのこと。

 

これは安心便利だな~と思いました。

 

どうしても急に資金が必要になることってありますよね。僕にも経験がありますが、そのためにせっかく積み立てた投資信託を解約したりしてましたので(苦笑)

 

次に元利均等返済型についてです。

 

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(引用)ゴコウファンド

 

分配金には「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」の2種類があります。

元利均等返還タイプではお預りしている出資金(元本)と分配金を最長運用期間でお支払いする配当金を計算し、毎月ごとに固定のお支払額で均等にお支払いしていきます。

「普通分配金」は収益に相当し課税対象となりますが、「特別分配金(元本)」は元本の払戻しに相当し課税対象とはなりません。

(引用)ゴコウファンド

 

ゴコウファンドの長期運用では「元本+賃料」は一定で、賃料のほかに元本も徐々に返済されていくイメージですね。

 

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(引用)ゴコウファンド

 

元本も返済されていくので(最後まで返してくれないわけではないので)、長期運用でも一定の安心感があるのかな、と思いました。

 

空き家ファンド 元利均等返還タイプ

 

ファンドでお預りいたしました出資金をもとにして、空き家のリノベーション費用として利用いたします。

ファンドの運用は、空き家オーナーとの契約期間に合わせ、おおよそ10年間を予定しています。その期間の必要な期間だけをご利用下さい。

賃貸人からの賃料収入をもとにして、毎月定期的に元金と利益を分配金として返還いたします。
(引用)ゴコウファンド

 

こちらの空き家ファンドは、空き家を賃借してリノベーションするファンドですね。こちらも最長期間が長期のおおよそ10年間。

 

この10年間はオーナーから物件を賃借している期間で、投資家はそのうちの必要な期間だけ投資することができるようです。

 

まとめ

 

今回も長文になってしまいました…!

 

うーん、余分な話がちょくちょく入るんですよね。失礼しました。ちなみに読んでくださる方は長文と短文、どっちがいいんでしょうか。

 

では最後にゴコウファンドをまとめます。

 

  • 不動産投資市場が熱い福岡の事業者。
  • アセットは商業施設がメイン。分析のポイントは事業採算性(家賃負担力)。
  • 長期運用の「インカム型」かつ地方ならではの「高利回り」の両立。
  • 長期運用だが必要な期間だけ利用可能かつ元利均等返還でリスクヘッジ。

 

個人的にも九州に注目してますし、ゴコウファンドでも適正な価格や利回りであれば分散投資していきたいと思います。

 

あと、初期のボーナスファンドにも期待してます(笑)

 

ということで、駄文ながらゴコウファンドを解説してみましたが、興味がありましたらぜひのぞいてみてください。

 

→ゴコウファンド

 

(追伸)

まだ認知度の低い不動産クラファンなので、他の人気業者よりは投資しやすいと思います。

ただ、これまでの経緯からすぐに枠が埋まるようになると思いますので…興味があればお早めに。

 

では今回は以上です。今日も元気にお過ごしください。

 

\時流に乗った長期運用のインカム型/

ゴコウファンド