コロナ禍では、「インバウンドの減少」や「社会経済活動の自粛」もあって、一部のホテルやオフィスなどを中心に、不動産投資が消極的になっています。
ただ、慎重な姿勢の中でも、金融緩和の継続もあって、手堅い投資先については、積極的な姿勢が続いています。
コロナ禍の不動産投資で注目されるのが、まずは「物流」。次いで「底地」ではないでしょうか(複数ご意見あると思います。あくまで私見です)。
クラウドファンディングにおいても、「物流」専門の不動産特化型クラウドファンディング(CRE Funding)を展開するFUELが、新たに「底地」に特化した新サービス「FUELオンラインファンド」をリリースするなど、物流と底地の注目度が高まってます。
※FUELは先日、底地のプロである「日本商業開発株式会社」(東証一部上場)の子会社(地主フィナンシャルアドバイザーズ株式会社)と業務提携を結びました。
物流については、本ブログでこれまで散々記事にしてきたので、今回の記事では、底地についてまとめてみました。
底地とは?
底地ってあまり聞き慣れないかもしれませんが、平たく言うと「地主さんが貸してる土地」のことです。
昨今、REITでも底地は注目されてますし、クラウドファンディングにも、底地ファンドがチラホラ登場するようになってきました(Fundsで「底地くんファンド」があったり、OwnersBookでも底地がありましたね)。
余談ですが、個人的にも仕事柄、数多くの底地(地主)を見てきました。結局のところ、自由もお金も手に入れているのは、古くから土地を持っている地主です。
僕も来世で地主になりたいです!
底地が注目される理由
底地をメインとする私募REITが創設されましたし、収益力のある商業施設などの大規模な底地取引は、REITでもよく見かけます。
私募REITで運用される底地は、転売益を狙ってすぐに売却するのではなく、土地を貸し続けて地代収入を得るスキームです。
底地が注目される理由は、
- 底地には建物がなく減価償却が不要なため、投資家への配分割合が大きい。
- 上物が収益力のある建物であれば、賃料(地代)の上昇も見込める(※)。
- 地代が高ければ、更地価格を上回る価格で売却できる底地もある(※)。
- 地代は大きく変動しないため、安定しており私募REITに向いている。
- 建物付きの物件不足や相対的な利回りの高さから底地取引が増えている。
※賃料(地代)÷ 地代利回り = 底地価格(収益価格)であり、賃料(地代)が低いと底地価格は低くなります。
などなど。ざっくり言うと、建物所有リスクを負わない底地は、「リスクを抑えた安定的な投資先」となり得ます。
ただ!
コロナの影響で、主に商業地の地価が調整期にあるので、底地に投資する際は、「立地」(収益性の高い建物が建つのかどうか?)の選別が、より重要になっています。
※土地(更地)価格の変動は、底地価格にも影響します。
不動産クラウドファンディングの底地(FUELオンラインファンド)
今回、FUELと業務提携した日本商業開発のケースでは、「BtoB取引を中心とする日本商業開発が出資を募る」とのことなので、法人向けの大規模な土地が想定されます。
①転用性の高い土地を購入
②テナントと長期の事業用定期借地契約
③安全な利回り商品として売却する
一連の流れによって長期的に安定した収益を生み出しています。
賃貸先のテナントとは20-30年程度の事業用定期借地契約を締結し、テナント負担で建物を建設・所有します。
売却時は、日本商業開発がスポンサーの「地主リート」をはじめとした機関投資家へ、安定利回りの投資案件を供給しています。
(出典)FUELホームページより抜粋
個人向けの小規模な底地は、Fundsなどでもありましたが、FUELオンラインファンドでは、法人向けの底地ですね。
クラウドファンディングの浸透により、今では個人でも収益力の高い底地に投資できるようになりました。いい時代になりましたね〜。
まとめ
最後にまとめさせていただきますね。
- 「底地」とは地主が貸している土地のこと
- REITでも「底地」の注目度は高まっている
- 底地は「リスクを抑えた安定的な投資先」になり得る
「物流(CRE Funding)」に続き、「底地(FUELオンラインファンド)」をリリースするなんて、FUELはセンスがいいですね。
\安定の底地に投資!/
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