FANTAS fundingが人気です。
ファンタスファンディングは、不動産投資型クラウドファンディングという性質上、「もっと不動産に強いことをアピールした方がいいのでは?」と過去にブログで書いてましたが、余計なおせっかいだったようです。
そんなことをしなくても、すっかり人気者になったね~
- ソーシャルレンディングの融資先匿名化
- 運営会社と投資家の不動産力
- ファンタスファンディングのビジネスモデル
- ファンタスファンディングの物件の選別眼
- ファンタスファンディングの特徴
- ファンタスファンディングの安全性は?
- 考えられるリスク
- 不動産投資型クラウドファンディングの未来
ソーシャルレンディングの融資先匿名化
ファンタスファンディングは「不動産投資型クラウドファンディング」のサービスです。
ソーシャルレンディングと不動産投資型クラウドファンディングの違い、分かりにくい......
大きなくくりではソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種です。
ソーシャルレンディングは「融資型クラウドファンディング」と呼ばれ、投資家と借手をP2Pで結ぶ貸金業法等に基づく貸金業であるのに対し、不動産投資型クラウドファンディングは実物不動産に投資する不動産特定共同事業法に基づく不動産業になります。
そして、ソーシャルレンディングは貸金業法・第2種金融商品取引業法に基づくが故の「融資先の匿名化」という最大のデメリットを内包しています。
2018年度中の匿名化廃止の動きの中、残念ながら、廃止までの期間にみんクレ、ラキバン、トラレンなど、投資家に多くの損害を与えた詐欺業者が後を絶たず、ソーシャルレンディングは暗い闇から抜け出せずにいます。
そんな中、ファンタスファンディングのような不動産投資型クラウドファンディングに光を感じています。
不動産投資型クラウドファンディングでもTATERUの資料改ざん問題があったものの、今の時期、現物不動産投資やソーシャルレンディングよりは、投資物件が見える不動産投資型クラウドファンディングを選んだ方がいいと思います。
運営会社と投資家の不動産力
不動産投資型クラウドファンディングがソーシャルレンディングと大きく異なる点、それは、借り手からの融資返済利息ではなく、不動産収益が投資家への分配原資になるという点です。
「返済原資が借り手か不動産か」の違いなので、不動産投資型クラウドファンディングに投資する上で一番のポイントは
運営会社に不動産の目利き力があるかどうか
に尽きます。
運営「会社」といっても(どんなに有名な大企業であろうと)物件を評価するのは一人の不動産鑑定士なんですけどね。できれば評価担当の実績を確認するのがベストだと思います。
そして運営会社のみならず、投資家側にも運営会社が提示する不動産情報を紐解ける程度の目利き力があるに越したことはありません。
大丈夫。最初はみんな初心者です。一緒に勉強しましょう!
ファンタスファンディングのビジネスモデル
不動産投資型クラウドファンディングでは物件情報が透明化されているため、投資家側でも投資物件を精査することができます。
例えばこんな風に(↓)。
ファンタスファンディングでは我が町、千葉県でも数件の募集がありました。
全国的に空き家の供給は増え続けてますし、千葉県も例外ではありません。そんな中、ファンタスファンディングが空き家と投資家を結び付けることで、うまくビジネスに仕上げてくれてます。
ファンタスで募集されているのが、主に「中古マンション」と「空き家」。
例えば空き家では銀行や地銀からの融資を引っ張ってくるのは厳しいでしょうから、クラウドファンディングとの相性はいいのでしょう。
ファンタスファンディングの物件の選別眼
空き家再利用の時流にも乗り、ファンタスファンディングが人気なのもよく分かります。
特に、ファンタスファンディングの募集物件は立地条件がいいです。駅徒歩4~5分で500~600万円って、なかなか市場に出回らないですよ。
ファンタスファンディングには空き家探しを専門とする部署があるようですね。
ファンタスファンディングでは基本的に短期売却を前提としていますが、売れなかった場合は期間延長もあり得ます。
ただ、ファンタスファンディング側で物件を買い取ることもあるので、個人的には投資家側の売却不能リスクは限定的かと思います。
ファンタスファンディングの特徴
個人的にソーシャルレンディングから不動産投資型クラウドファンディングにシフトを進めています。その理由はシンプル。
投資先の物件情報が開示されているからです。
代表的な不動産投資型クラウドファンディングにはTATERU Funding、Renosy、CREALなどがありますが、その中でも空き家投資ができる独特の業者がファンタスファンディングです。
投資対象がおもしろい
同じ不動産投資型クラウドファンディングのCREALではホテルや保育所も登場し、ますますおもしろくなりそうですが、基本的に投資物件って金太郎アメのような区分所有のレジデンスが多いですよね。
毎回、区分所有レジだと投資家側は正直つまらないです。
ファンタスファンディングの投資先は、空き家住宅をリノベーション、バリューアップしたものを中心にしている点で差別化していて、投資先としても変化があり、おもしろいと思います。
優先出資者の元本の安全性を高めるスキーム
ファンタスファンディングが各ファンド全体の20%を出資しています。
このため、不動産価格が下落した場合、20%までの下落であれば劣後出資者であるファンタスファンディングが売却損を負担して、投資家の元本を守る仕組みになってます。
「不動産価格の20%下落」というのがFANTAS Fundingで投資する1つのポイントになります。
不動産評価額が短期間で20%も下落することは、普通に考えるとありません。maneoの担保評価のように当初の評価額から間違っていたら意味がありませんが......。
ファンタスファンディングの安全性は?
運営会社は不動産特定共同事業法の許可を得ているので、最低限の行政審査(1億円以上の資本金、商品内容、財務内容)は通過しています。
運営企業は、
- FANTAS technology 株式会社
- 資本金 1億円
- 設立 2010年2月22日(非上場)
- 事業内容 クラウドファンディング事業、WEBメディア事業
- 投資家の出資金は分別管理
とのこと。WEBメディア事業では中古ワンルームマンション査定買取サービス(FANTAS check)を運営しています。
当初の不動産評価額(設定価格)がどのように査定されているのかについて、ファンタスファンディングのホームページ上では、
設定価格はプロ目線で、十分な売却益が見込める価格を設定しております。その点では元本の安全性を高められた商品設計となっており、かつJ-REIT等の投資商品に比べて高い想定利回りが設定された不動産投資商品となっております。
とあります。「プロ目線」とは百戦錬磨の不動産鑑定士なのでしょうか......ちょっと分かりませんが、区分所有マンションであればファンタスチェックの実績がありますし、空き家であれば、空き家投資の専門家が担当されているようです。
考えられるリスク
今考えられるリスクは以下のとおりです。
- ファンタスファンディングの倒産リスク
- 物件価格の20%以上の下落リスク
- 期間満了までに対象不動産を売却できないリスク(※)
- 不動産評価額(設定金額)の正確性リスク
- 一括分配であることによる期間リスク
(※)運用期間を延長するケースと、ファンタスファンディングで買取るケースがある。
これらのリスクと不動産利回りとは別物ですが、ファンタスファンディングの募集案件の利回りは8~10%なので、空き家再生にしてはずいぶん固い利回りに設定されています。
不動産投資型クラウドファンディングの未来
ますます不動産投資型クラウドファンディングが熱くなるでしょう。少なくとも情報が不透明なソーシャルレンディングよりは。
ということで、個人的にも不動産投資型クラウドファンディングを中心に投資しています。
ファンタスファンディングでもおもしろい物件が出たら自分で物件を評価して、その評価内容はまたブログで公開できればと思います。
ファンタスファンディング、「いい物件がでれば投資しておくのが吉」という結論です。
※クラウドファンディングは、元本を保証する商品ではありません。”必ずご自分で”納得するまで調べ、リスクを許容した上で、投資してください。