投資の時間

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士がクラウドファンディングに投資してみる(予算3000万円)

【ファンド分析】CREAL「ラ・ぺルラ池袋」

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こんにちわ、CREALで105万円を運用してます、トッティです。

 

CREALの第5弾の大型ファンドは「レジデンスの一棟貸し」

 

よく分からないまま投資するよりは、自分が投資する物件が、どう評価されてこの価格になっているのか?」を知っておくに越したことはありません。

 

っということで、そこそこ投資物件の評価経験があるトッティが、今回も”評価の内部から切り込む形で”ファンドを分析してみました。

 

数千億円分の評価実績のエッセンスを圧縮してお届けします!

 

できるだけわかりやすく書いたつもりですが、不動産はもともと専門用語が多いので、わかりにくい箇所があったらすみません。

 

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CREAL

 

 

概算に当たっての前提条件

 

CREALは、「会員」にならないと確認できない情報があります。

 

→CREALに会員登録はこちらからできます

 

CREAL側で提示された会員限定情報に気をつかうは面倒ですし、そのつもりはなくても、CREALの鑑定をディスってしまうかもしれません。

 

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なので、CREALの鑑定に対する意見ではなく、いっそのこと「一から自分で査定してしまった方が誰も傷つけない!」という結論に至りました。

 

なので、今回、僕が概算した数値は、CREALの会員限定情報は一切使ってません。

 

会員以外にも公開されている情報のほか、査定項目の数値は、すべて僕が投資用不動産を評価してきた経験から得た、適切であろう水準を採用しています。

 

ただ、僕は現地調査をしてませんし、詳細な資料も入手できません。あくまで本ブログは参考レベルにとどめてくださいね。

 

ちなみに、CREALを運営するブリッジ・シー・キャピタルのAM報酬は、物件価格に対して1%です。

 

つまり、運営側は物件価格が高いほど報酬は高くなるというインセンティブがあるのに対して、僕は完全な第3者なので、100%中立な立場から概算できます。

 

概算額は専門家意見として、それなりに説得力があると思いますし、最新の投資用不動産市況を把握してますので、利回り水準などは信頼していただいても大丈夫です。

 

「ラ・ぺルラ池袋」ファンド概要

 

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  • 募集金額:29,600万円(資金調達額3.69億円の80%)
  • 利回り(年利):4.5%
  • 運用期間:18ヶ月
  • 募集期間:2019年8月9日 20時 〜 8月28日 20時

 

直接還元法による収益価格

 

物件価格は収益価格(直接還元法)を採用します。

 

※すべての査定項目の文責・著作権は弊ブログに帰属します。

 

注意点

 

  • 原価法は参考程度なので省略、DCF法は査定が細かくなるので省略します。
  • CREALで採用されている「一棟貸しのマスターリース契約」ではなく、一般的な「エンドへの直接賃貸(マルチ賃貸)」を想定しています。
  • 査定数値は、一般的なリート系の投資用不動産の評価でよく用いられる水準を採用しています。

 

直接還元法による収益価格

 

      単位:千円 
査 定 項 目 査定数値 査定コメント
賃料収入   18,480 築浅プレミアム及び将来的な賃料下落を考慮
1室110,000円で査定
  (単価) (12,244円/坪)  
共益費収入   0 賃料収入に含めて査定
水道光熱費収入 220 一般的な水準で査定(専用部)
  (単価) (145円/坪)  
駐車場収入   0 駐車場・バイク置場・駐輪場収入はない
礼金収入   399 礼金1カ月で査定
更新料収入   578 更新料1カ月で査定
その他収入 0 特にない
潜在総収益 19,677  
(-)空室等損失 778  
   住宅稼働率 96.0% マルチ賃貸を想定し稼働率96%で査定
(-)貸倒れ損失 0 敷金により担保されるため計上しない
運営収益(有効総収益) 18,899  
維持管理費 320 契約によるが一般的な水準で査定
水道光熱費 205 設備によるが一般的な水準で査定
修繕費 346  
  原状回復費 189 15,000円/坪で査定
  修繕費 157 築年・アセットを考慮し一般的な水準で査定
PMフィー 532 契約によるがマルチの一般的な水準で査定
テナント募集費用等 660  
  賃貸手数料等 383 賃料の1カ月分で査定
  更新手数料 277 更新料収入の50%をPMに支払う想定
公租公課 土  地 179 小規模住宅特例措置を勘案して査定
  建  物 1,309 中長期では新築の減免・減額は考慮しない
損害保険料 130 建物価格に築年を考慮し定率を乗じて査定
  (対建物積算価格) (0.12%)  
その他費用 0 ない
運営費用(総費用) 3,681  
  経費率 19.5%  
運営純収益(賃貸純収益) 15,218  
(+)一時金の運用益(運用利回り1.0%) 15  
  敷金 1,478 敷金1カ月を想定
(-)資本的支出 370 築年・アセットを考慮し一般的な水準で査定
  (対再調達原価) 0.3%  
純収益(正味純収益) 14,863  
還元利回り 3.90% 現時点の投資用不動産市況を考慮して査定
直接還元法による収益価格 381,103  
≒381,000 トッティ概算額

 

「3.81億円」、これが僕の概算額(時価≒売却予想価格)です。

 

CREALへ投資家登録されてる方は、ぜひJILL森井鑑定の評価と比べてみてくださいね。 

 

CREALに登録されてない方は、とりあえずメール登録だけでも(投資をしなくても)、物件情報が見れますよ。

 

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売却価格から見る元本毀損の可能性

  

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次はこの「3.81億円」をもとに、元本毀損の可能性について分析してみます。

 

注意点

 

  • 「BCC」はCREALを運営するブリッジ・シー・キャピタルの略。
  • 数値は全てトッティの査定値で、CREAL提示情報ではありません。
  • 売却手数料も概算で、実際の手数料と異なる場合があります。
  • 今回のBCCの劣後出資は20%です。

 

売却価格から見る元本毀損の可能性

 

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スキーム図

 

       単位: 千円
パターン ③概算
NOI 5.0% 4.1% 4.0% 3.9%
NCF 4.9% 4.0% 3.9% 3.8%
売却額(=概算額) 303,000 372,000 381,000 391,000
売却手数料 3% 3% 3% 3%
手取額(売却額-手数料) 294,000 361,000 370,000 379,000
調達資金に対する損益 -75,000 -8,000 1,000 10,000
投資家損益 -1,200 0 0 0
CREAL損益 -73,800 -8,000 1,000 10,000

 

資金調達額は約3.69億円(物件価格+諸費用)です。

 

不動産市場の関係者は、NCF(NOI)で物件の価値を検討することが多いので、NCFを基準に考えます。

 

売却時のNCF利回りが、

 

  • ①4.9%:投資家の元本120万円毀損、BCCは73,800万円全損
  • ②4.0%:投資家の元本毀損なし、BCCは800万円毀損
  • ③3.9%:投資家の元本毀損なし、BCCは100万円の売却益
  • ④3.8%:投資家の元本毀損なし、BCCは1,000万円の売却益

 

という想定です。僕の概算は「③」のパターンです。

 

次に各々のNCFを詳しく見ていきます。

 

→CREAL公式ページ

 

①NCF4.9%

 

売却時のNCFが4.9%であれば、投資家の元本のうち、120万円分が毀損することになります(BCCは全損)。

 

ただ!

 

日本有数のターミナル駅「池袋」駅から徒歩10分の立地、築浅のワンルームマンションで、今後1年半でNCFが4.9%になることは、よほど物件に問題がない限り、まずありえません。

 

つまり、NCFを4.9%まで高くしないと売れないことは”非常に考えずらい”ので、本ファンドで投資家の元本が毀損する可能性は「極めて低い」でしょう。

 

相場から見た判断で、ある程度の確信はあります。

  

②NCF4.0%

  

NCF4.0%で売却すると、投資家の元本は守られますが、BCCは800万円毀損します。

 

「池袋」徒歩10分という立地、本物件は築浅であることなどを考慮すると、NCF4.0%は、「現時点では」まだ高い水準です。

 

今後の不動産市況・経済情勢に激変が起きれば話は別ですが、NCF4.0%で売れない可能性も低いと思います。

 

つまり、BCCの元本が毀損する可能性も低いってことだね。

  

③NCF3.9%【トッティのシナリオ】

 

トッティの概算は、NCF3.9%。

 

個人的には「池袋」駅から徒歩10分、築3.5年などを考えると、NCF3.9%程度が標準的だと考えます。

 

僕が考える”最も可能性の高いシナリオ”がこのパターンです

 

NCF3.9%は、現時点の「一般的な」Jリートや私募リートが、本物件を購入する際の平均的な利回り水準に対して、本物件の個別性(規模が小さいなど)を考慮した値です。

 

※一般的なリートとは、コンフォリア投資法人、アドバンスレジデンス投資法人、野村不動産マスターファンド投資法人などの大手レジ系投資法人を指します。

 

おそらくNCF3.9%前後が売却時の「損益分岐点」になるでしょう。

 

NCF3.9%で売却となった場合、投資家、BCC両者ともに元本毀損はありません。BCCはさらに100万円の売却益が得られる想定です。

 

④NCF3.8%

 

NCF3.8%で売却できれば、投資家もBCCも元本が守られ、さらにBCCは1,000万円の売却益を手にすることができます。

 

NCF3.8%といえば、恵比寿、代官山、東横線沿線、目黒などとと同水準です。ランクでいうと池袋より「やや上」。

 

池袋駅まで徒歩10分で、物件規模が小さい(収益力の弱い)「ラ・ぺルラ池袋」で、NCF3.8%は、”一般的な”リート系や個人投資家は、そうそう手を出さないと思います。

 

ただし、資産規模の小さい新興リート(実績を作るため)や、インバウンド系、お金持ちの個人投資家、相場に疎い法人など、本物件を買いそうな需要者も考えられます。

 

NCF3.8%でも、うまく需要者を見つければ、十分売れる可能性のある水準だと思います。

 

→CREAL公式ページ

 

トッティの結論と投資判断

 

以上より、本ファンドの僕の結論は

 

  • 優先出資の投資家の元本が毀損する可能性は「極めて」低い。
  • 劣後出資のBCCも元本が毀損する可能性が低く、今の不動産市況からは、BCCは売却益を得られる可能性が高い。

 

です。

 

CREAL大型ファンドでは、つま先立ちの評価が多かった印象ですが、今回は無理のない評価をしていると思います。

 

今までの大型ファンドと、明らかにトッティの評価が違うな。

 

いい物件です。CREALナイス!

 

なお、繰り返しますが、すべて僕の想定値です(CREAL提示情報ではありません)。

 

さて、以上の分析から、「本ファンドは非常に固い」と判断のうえ、個人的には多めの金額を投資しようと思います(25~30万くらいかな)。

 

少しは投資の参考になりましたでしょうか?

 

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最後に、まだ間に合いますよ!

 

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