コロナの影響で、子供たちの保育園は2ヶ月ほど登園自粛してます、トッティです。
CREALの大型ファンドが来ましたね!
この時期にホテルや店舗ならおったまげているところですが、今回はCREALでも運用・売却実績のある「保育所」です。
しかし相変わらずCREALは情報量が多いですね。ここまできれいに資料を作るのは大変でしょうに.....
コロナ期にすごいなCREAL。
今回の記事では「ココファン・ナーサリー旗の台」について、僕が考えていることをまとめてみました。
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【CREALって何ですか?】
CREAL(クリアル)の評判・メリット・デメリットを不動産鑑定士が解説
(仮称)ココファン・ナーサリー旗の台
利回りは過去最高の6.0%!ただ注意点として、
土地から購入し保育園を建築する不動産開発プロジェクト。
不動産開発段階からファンド支援する対価として高い利回りの実現。(2021年4月開業予定。開発プロジェクトのため2021年5月末(想定)まで配当がございません)
(出典)CREALホームページ
とあります。リートやソーシャルレンディングでもたまに見られる、いわゆる「開発型ファンド」ですね。
開発型ファンドは開発前の更地を買って、投資家から建物の開発資金を集めるスキームのことだよ。
なるほど。「未来に収益を生む建物ができること」を信じて投資するのか...
いったんコロナによる登園自粛を考慮外とすれば、開発後は東証一部の学研ホールディングスのグループ会社(ココファン)が運営(ちなみに、うちの子供が通ってる保育園も千葉のココファンです!登園自粛中は全額保育料が返還されました)。
なので、テナントクレジットも高く、認可保育所は自治体の補助金もあるので賃料収入の下落リスクは限定的だと思います。
肝心なのは不確実性リスク
まあ、ここまではいいとして....
問題は「建物が無事に完成するか、完成したとしても売却できるかどうか」ですね。
CREALでも売却リスクについて「想定する条件で投資不動産を売却できず、期待利回りに悪影響を与えるおそれがあります」と記載されてます。
ただ、リスクヘッジとしてCREALの劣後出資は10~20%。損失は優先的にCREALが負担してくれるので、投資家の元本は守られる仕組みになってます。
不確実性を利回りで考慮してみた
予定どおりに完成するか?売却できるか?を言い換えると「将来予測の不確実性をどの程度利回りで考慮されているか」が本ファンドを見るうえでのキモになると思います。
利回りとはリスクそのもので、リスクの本質は将来の不確実性を現時点で予測できないことです。
なお、本ファンドは期中の利回りと売却時の利回りの両者を考慮のうえ、利回りが6.0%になってます。
つまり、仮に期中利回り4.0~4.5%、売却利回り7.0%(売却リスクが高まっているので高め)だとすれば、平均すると募集利回り6.0%になる、という理屈です(正確な数値は検証してません)。
CREALの利回りが6.0%と過去最高水準に高いのにはちゃんと理由があって、開発・売却リスク(=利回り)が高いから、ということになります。
では将来の不確実性を利回り(キャップレート)でどうみるのか?ということですが、
あくまで僕の達観ですが、都営浅草線「中延」駅エリアであれば、通常のレジ物件で4.0%程度(期中利回りと売却利回りの平均)になろうかと思います。
そこからさらに、駅徒歩9分で+0.2%、保育所という特殊アセットによる流動性リスク+0.5%、開発・売却の不確実性リスク+1.0~2.0%を積み上げたとします。
つまり、物件価格が通常のレジより利回り1.7~2.7%分低くなるってことです。
これで利回り(キャップレート)は5.7~6.7%になります。
※コロナ期に不確実性を読むのは、非常に難しいので....あくまで参考程度でお願いします。
なお、CREALで提示されていたリート事例の利回りは、
- ナーサリールームベリーベアー大森西:NOI4.4%(NCF4.3%)
- S-RESIDENCE横須賀中央:NOI6.0%(NCF不明)
です。都内の大森西だとNOIで4.4%ですね。。
一方、CREALの「さくらさくみらい駒込」では売却時NOI利回りは4.1%です。コロナ期前で立地がいいとはいえ、リートより低い利回りには当時たいへん驚かされました。
※キャップレート(NCF)に換算するとさらに低く、4.0%程度になると思います。
ちょっと分かりにくくて恐縮ですが、利回りが低いということは高く売却できたということなので、CREALの売却手腕があったってことですね。
はっきりとした利回りを提示するのは現時点では困難
今回のファンドには鑑定評価書が付いてませんでした(いつもはCREALの大型ファンドには鑑定評価書の概要が添付されます)。
その理由は、開発型収益還元法にて保育所の賃料収入に基づく土地価格は査定できるものの、現時点では建物が完成していないので、土地建物一体の評価ができないためだと思います。
専門家も土地建物一体の評価ができないことに加えて、今はコロナの影響をどこまで見るかは不透明で、僕たち不動産鑑定士も鑑定にあたっては、複数のシナリオを準備せざるを得ない状況です。
まだはっきりとした利回りを提示するのは現時点では困難な中、CREALは「えいっ!6%!」っとファンド組成に踏み切られたと推測します。
個人的に詳細な資料が把握できませんし、そもそも未来の建物です....さらにマクロ的な不確定事項も多いため、妄想はこの辺でやめておきますね。
将来予測がめちゃくちゃ難しい中、利回り6.0%にはCREAL関係者の苦悩が凝縮されているんじゃないなかぁと思いました。
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※クラウドファンディングは元本を保証する商品ではありません。投資する前は、ご自分でよく調べてくださいね。
【クラウドファンディング投資額集計】
業者 | 投資額 | 累計分配金(税引前) |
OwnersBook | 1,700,000円 | 154,045円 |
SBISL | 1,420,000円 | 212,103円 |
maneo(109万円期失) | 1,890,000円 | 295,830円 |
クラウドバンク | 577,000円 | 309,877円 |
CREAL | 1,120,000円 | 47,050円 |
FANTAS funding | 850,000円 | 13,194円 |
SAMURAI FUND | 650,000円 | 15,544円 |
Rimple | 200,000円 | 0円 |
Funds | 200,000円 | 15,403円 |
SYLA FUNDING | 200,000円 | 0円 |
CRE Funding | 100,000円 | 0円 |
Joint α | 100,000円 | 0円 |
クラウドクレジット ![]() |
200,000円 | 16,846円 |
Pocket Funding | 142,000円 | 4,194円 |
ASSECLI | ![]() |
0円 |
COOL | 0円 | 111円 |
LCレンディング(撤退) | 0円 | 18,831円 |
合計 | 9,377,000円 | 1,103,028円 |