不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

ASSECLIから『利回り8%』の開発用地きた!

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ASSECLIからおもしろいファンドが登場しました!

 

今回のASSECLIの新ファンドは「マンション等を開発するデベロッパーから購入申込が既にある」マンション開発用地ですね。

 

開発用地はCOZUCHIで以前募集がありましたが、基本的に不動産クラウドファンディングでは珍しいですね。

 

ちょっと驚いたので記事にしてみたいと思います。

 

→ASSECLI

 

 

ASSECLI足立区千住大橋事業用地#18ファンド

 

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(引用)ASSECLI

 

  • ファンド名:足立区千住大橋事業用地#18
  • 募集金額:8,100万円
  • 期待利回り:8.0%(年利)
  • 運用期間:12ヶ月
  • 募集方式:先着式
  • 優先劣後:優先90%(投資家)、劣後10%(事業者)
  • 募集開始:2022年1月14日18:00~2022年1月21日

 

今回の投資対象はASSECLIでよくある稼働中の共同住宅や再生ファンドではなく、「事業用地(駅徒歩5分圏内、国道4号線沿い、商業地域)」です。

 

国道沿いの商業地なので、一瞬「ん?ロードサイド店舗地かな?」と思いましたが、事業用地とは「マンション開発事業用地」という意味ですね。対象に建物が建ってますが取り壊してマンションを開発するんでしょう。

 

現時点でマンション等を開発するデベロッパーから購入の申込を頂いており、建築プラン等調整中となります。売却先の第一候補としてお話を進めており、この場合に売却した際の想定利回りは約8%となります。売却の確度を高める為、他への売却先も検討しております。(市場への売却、または本事業者の固有財産とし(1号業者であるエボルゾーン社の買い取り)、もしくは他の不動産特定共同事業契約に係る財産とする行為をいいます。)

(引用)ASSECLI

 

分配原資はマンデベへの売却を想定しキャピタルゲインで利回りは8%。うーん、いい感じに高いです(所見は後述します)。

 

物件詳細は会員限定なのでボカしますが、規模的に想定される開発は賃貸マンションですかね。都市部ではマンション素地の規模に下限値はないので、条例を調べたり想定図面を自分で書いたわけではありませんが、小さくても開発可能となるケースもあります。

 

賃貸マンションなら対象は東京23区ですから、近年は小規模ならファンドに一括売却する事案も増えてます。今回のASSECLI足立区ファンドのように、純粋に転売事例もよく見かけますし。

 

いずれにしても、今の都内のマンション素地であれば、ディベロッパーの仕入れに上限はないので、まあ、パッと見た限りでは個人的には売れるんだろうな~と思いました。

 

利回り8%はマンション開発を前提とした利回り

 

ASSECLIの提示利回りはいわゆる賃貸用不動産の利回りではなくて、マンション開発を前提とした開発利益率ですね。

 

売却先のマンデベは投資採算性の観点から本物件を取得しますから、裏でマンション開発(今回は賃貸マンション)を前提とした土地価格を算定し、売買価格を検討しているはずです。

 

ASSECLIの説明でも売却先は「建築プラン等調整中」とありますよね。

 

どういうことかと言うと、「ここにマンションを開発すると賃料はいくら、建築費とか諸々の諸経費はいくらだから、いくらまで土地価格に払えるのか」という観点から土地価格を算定することになります(不動産鑑定で言うところの開発型収益還元法)。

 

賃貸マンションも利回りが低下傾向にあるように、都市部はもちろん地方部でもマンション開発素地の用地取得が過熱化してますから、昨今はマンション開発の販売利益率が低下傾向にあり、開発利益率も低下傾向にあります。

 

それに建築費も上昇傾向にあるので利益率も圧縮されますし。

 

ただ、マンションの販売戸数、規模、グレードなどによって大きく変わってくるので詳細はわかりませんが、これら踏まえたうえで、利回り8%というのは販管費(仲介料、人件費、公租公課、その他登記費用など)ももろもろかんがみると・・・

 

そうですね、粗利で考えれば15%~20%、純利なら5~10%くらいの範囲だと思うので(注意:マンデベによっても大きく異なります)、今回の投資家の取り分が8%あれば十分かなと個人的には思います。

 

区内のマンション適地

 

最近は低金利の持続する中、マンションディベロッパーの厳しい競争が繰り広げられています。

 

それに建築費の高騰や用地仕入れの激化による高値応札、住宅優遇制度の変更可能性、金利上昇懸念などのネガティブな要因もあるっちゃあるのですが、

 

詳細は会員限定ですが本ファンドは駅にも近いし、生活利便施設もそろってますし、マンション用地に十分適してると思われます。

 

実際、グーグルマップで見ると対象地の周辺も中高層の店舗付きマンションが建ち並んでますしね。

 

規模が小さめなので、駐車場充足率は低くなりそうですが、地方ならまだしも区内では駐車場がなくても問題ないでしょう。商業地域で容積率600%あるので、容積を充足したマンションが最有効使用となりそうです。

 

ざっくり言えば東京はもちろん、首都圏の1都3県の都心通勤圏であれば、マンション素地需要は旺盛です。区部、城西、城南、横浜、川崎、浦安などは特に熱いですね。

 

あまりに用地取得が厳しいので、都心から地方に事業を転換する業者も増えてます。

 

今回のASSECLIの足立区ファンドは区部でしかも駅にも近いですから(価格を伴う土地評価は控えますが)、開発用地として適地なのかなと僕は思います。

 

 

以上、おもしろいファンドだったのでご紹介してみました。

 

不動産クラファンはこういう事業系ファンドもおもしろいですよね。好きです。僕は楽しみに投資します!

 

本ファンドは1月14日18時に募集スタートなので、興味があればチェックされてみてはいかがでしょうか。

 

→ASSECLI

 

\高利回りの開発事業用地に投資!/

ASSECLI(アセクリ) 

 

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