スカッと晴れない梅雨空が続きますが、気分だけでもスッキリいきたいですね。
さて。不動産鑑定士の試験科目の一つに「経済学」があるのですが(記憶力の残念な僕はほどんど忘れてますが)、その経済学の基礎の基礎に「人間や企業は合理的に行動する」というロジックがあります(さすがの僕でも基礎の基礎くらいは覚えている)。
これはつまり、人間や企業がある行動を起こすときは「効用と費用を天秤にかけて効用が費用より高ければ行動するし、効用が費用より低ければ行動しない」という考え方です。
ここでいう効用とは「満足度」と言い換えてもいいかもしれません。
これを投資に当てはめて考えてみると、投資家は
- 効用:利益(利回り)が得られる
- 費用:損をすることもある、資金が拘束される、調査に時間的なコストが必要
を前提に(単純化するとこういうことかと思います)、例えば「利回り4%の案件に投資する?」と考えたときに、投資家は合理的に考えて「投資すれば利回りが得られる。でも、今忙しくて調査する時間もとれない」ので、両者を天秤にかけて結局投資しない、とか。
投資はあくまで手段であって、最終目標は人生の効用(満足度)を最大化することですから、投資より家族との時間を大切にしたり、本業や副業に時間をかけた方が稼げるのであれば投資をしないという行動が合理的になるはずです。
#ピケティの資本論の考え方は一旦置いておきます。
この経済学の考え方を不動産クラファンを運営する企業側に当てはめて考えると、
- 効用:広く資金調達ができる、利回りが得られる(劣後出資分)
- 費用:物件を見つけて案件に仕立てるコストがかかる
となるのかなと思います。
企業側の効用としては資金調達が容易に出来て利回りも得られる。一方でそのためには物件を見つけてきて案件に仕立てるという面倒くさい作業が必要なので、両者を天秤にかけて効用が高ければファンドを組成する。
効用(満足度)は需要で測れるのですが、利回りが低くなれば投資家の需要は低くなりますよね。つまり利回りによって投資家の需要は増えたり減ったりします。
この他、今は米国株やビットコインが暴落してますが(ちなみに僕は米国株はインデックスで積み立てているので下がると嬉しかったりします。暗号資産はよく分からないので投資してません)、これらの代替投資先として米ドルや不動産クラファンの選好度が高まることもあると思うので、代替投資先の成績にもよってもクラファンの需要は変化するかもしれません。
またクラファンでは会員数が増えれば需要は増えるので利回りは低くなるでしょうし、人数が少なければ需要が減るので利回りは高くなります。
さらに業者が良い不動産を見つけるスキルが高まれば仕入れ価格をおさえることができ、利回りは高くなりますし、不動産を見つけるスキルが低ければ利回りは低くなるでしょう。
もっというと、ミクロの視点ではその投資家が今使えるお金が少なければ投資に回せるお金も少なくなるので、ファンドを組成するタイミングによっても需要は変動しますよね。例えば大型ファンドに大きな資金を投入した後に大型ファンドが続くとなかなか投資できないとか。
さらには中間所得者層向けのマスに合わせるのか、一部の金持ちに合わせるのかによっても募集金額や最低投資額が変わってくると思います。
クラファン事業者は不動産自体の変化(不動産市場の動向、物件自体の個別的要因の変化)で需要が変化するのみならず、それ以外でも需要が変化する要因が多いので、
まとめると、経済学では人間は合理的に行動することは確定しているので、事業者側はこれを踏まえて最大の効用が得られるファンドを案件毎に考えて組成(利回りを設定)することが大切なのかなと思いました。
ちなみに「人間や企業は合理的に行動する」というロジックはブロガーにも当てはまるのかなと思いました。ブログに時間をかけた方がアフィリエイト収益が上がるのであればブログをがんばるし、ブログに時間をかけて書いても不動産のニッチな分野すぎてマスに届かず収益が少ない(弊ブログのようなw)のであれば本業をがんばる、という行動が合理的になります。
ということで、最後はブログをサボっている言い訳を経済学で説明してみました。
\デフォルトゼロで1800億円突破!/
\日本初の船舶投資!/