不動産クラウドファンディング投資研究所

サラリーマンを卒業した不動産鑑定士が、不動産クラウドファンディングに投資してみた

不動産クラウドファンディング10業者をデータ比較

f:id:investment-totty:20210628063139p:plain

 

これまで調べてきた不動産クラウドファンディング「データで見る」シリーズ。

 

約2ヶ月間、コツコツ続けていたら「10業者分」が貯まりましたので、ここでいったん整理しておきたいと思います。ちなみに、すべて僕が投資している業者です。

 

調査した不動産クラウドファンディング 

 

調べた内容は、各業者で募集された直近5~6物件の「立地」、「種類」、「平均利回り」、「平均運用期間」、「平均募集額」、「平均劣後出資比率」です。

 

シリーズの詳細は、最後にリンクを貼っておきますので、「各業者の内容を知りたい」という方はそちらをご参照いただければと思います。

 

(※)各業者のデータは僕が調べた時点のもので、最新のデータとは異なるケースがあります。 各業者の直近の5~6物件のデータですが、独自調査のため、データの正確性は保証されません。

 

ではさっそく見ていきたいと思います。

 

 

物件の立地・種類

 

まず、各業者で募集された物件の立地、種類を集計してみました。

 

物件の立地

 

  • 東京:26
  • モンゴル:6
  • 愛知:5
  • 北海道:5
  • 神奈川:4
  • 千葉:3
  • 大阪:3
  • 埼玉:3
  • 兵庫:1
  • 福岡:1
  • 山梨:1

 

東京が多いのは相変わらずですね。ただ、東京一極集中だった頃に比べると、ずいぶん地方にも分散が進みました。

 

地方でも、首都圏や近畿圏など、基本的に地価が高いエリアが中心です。

 

物件の種類

 

  • 区分マンション:30
  • 一棟マンション(アパート):14
  • 戸建など:6
  • 店舗:3
  • オフィス:2
  • ホテル・寄宿舎:2
  • 保育所:1

 

まだまだ区分マンションが圧倒的に多いですが、1棟マンション(アパート)も増えてきました。

 

その他、戸建、店舗、オフィスなどがチラホラ。少しずつですが、アセットの分散が進んでいます。

 

平均基礎データ

 

10業者の基礎データを平均してみました。

 

10業者の平均基礎データ

 

  • 平均利回り:約5.9%
  • 平均運用期間:約10.3月
  • 平均募集額:約8,000万円
  • 平均劣後出資比率:約20%

 

募集金額が8,000万円、劣後割合20%と、キリのいい数字になりました。

 

平均利回り5.9%と高いのは、地方物件やアセットの分散化が進んだことによるものだと思います。

 

募集額を大きく底上げしてくれたのはCREALの影響ですね。CREALを除くと、最近の傾向としては、3,000万円前後が多い印象です。

  

ランキング形式で

 

ここからは、各業者別に利回りの高い順、運用期間の短い順などをランキング形式で並べてみました。

 

利回りの高い順

 

  1. TECROWD:8.0%
  2. COZUCHI:7.5%
  3. 利回り不動産:6.8%
  4. TSON FUNDING:6.7%
  5. ASSECLI:6.2%
  6. ぽちぽちFUNDING:5.1%
  7. CREAL:5.08%
  8. 大家.com:4.6%
  9. Rimple:3.9%
  10. Joint α:3.4%

 

ここでいう利回りは便宜上、「当初の募集利回り」を計算の根拠としています。

 

業者によっては募集利回りと実際の成約利回りが異なるケースもありますので、あくまで参考程度でお願いします。

 

例えばWARASHIBEでは、成約利回りが年利換算約278%という超高利回りもありましたが、成約利回りは考慮外としています。

    

運用期間の短い順

 

  1. ぽちぽちFUNDING:5.5ヶ月
  2. ASSECLI:5.5ヶ月
  3. 利回り不動産:6ヶ月
  4. Rimple:6ヶ月
  5. COZUCHI:8ヶ月
  6. 大家.com:9.2ヶ月
  7. TSON FUNDING:10ヶ月
  8. Joint α:12ヶ月
  9. CREAL:14ヶ月
  10. TECROWD:24ヶ月

 (※)ブログの仕様上、同率○位と記載できませんのでご了承ください。

   

個人の好みによって判断が分かれる運用期間。個人的には短く運用するのが好みです。

 

個人の資金状況や不動産市況をどこまで先読みするか・・・などにもよると思いますので、参考にしてみてください。

 

募集額の大きい順

 

  1. CREAL:約4億円
  2. COZUCHI:約1.69億円
  3. Joint α:約9千万円
  4. TSON FUNDING:約5,700万円
  5. Rimple:約5,100万円
  6. 大家.com:約3,675万円
  7. ASSECLI:約3,100万円
  8. ぽちぽちFUNDING:約3,100万円
  9. TECROWD:約2,077万円
  10. 利回り不動産:約783万円

 

CREALとCOZUCHIが億越えです。

 

そういえば、不動産クラウドファンディングの実績No.1のCREALが、先日募集総額100億円を突破しましたね。パチパチ。

 

ちなみに、ソーシャルレンディングでは、いろいろあって事実上の実績No.1はクラウドバンクだと思いますが、現時点で募集総額1,421億円となってます。

 

運営期間にもよりますし、単純に比較できるものでもありませんが、まだまだ規模感ではソシャレンが圧倒的に大きいことが分かります。

 

劣後出資の大きい順

 

  1. COZUCHI:約32%
  2. Joint α:30%
  3. Rimple:30%
  4. 大家.com:約27%
  5. ぽちぽちFUNDING:20%
  6. TSON FUNDING:15%
  7. ASSECLI:約12%
  8. TECROWD:約10.4%
  9. 利回り不動産:10%
  10. CREAL:会員限定

 

劣後出資比率とは、もし売却時に損失が出た場合、運営が優先して負担してくれる割合のことです。上位に行くほど運営側の出資比率が高まって、元本の安全性が高まります。

 

一方、劣後出資比率が高まれば、優先出資している投資家の取り分が少なくなる、とも言えますし、業者の自己資金に余裕がある、とも言えます。

 

また、物件の規模にもよります。例えば、募集額が1000万円しかない案件で、劣後割合が50%(優先割合が50%)であれば、募集額が更に少なくなって500万円になってしまいます。

 

業者の財務状況や物件の規模にも影響するので、その点はご注意いただければと思います。

  

まとめ

 

いかがだったでしょうか。くれぐれも、最新のデータではなかったり、集計が間違ってる可能性もありますので、参考程度にしてくださいませ。

 

最後に、これまで調査してきた「データで見る」シリーズのリンクを貼っておきます。

 

 

ということで、今回は以上です。

 

今日は月曜日。皆さんにとってよい1週間となりますように!

 

\今注目の不動産クラファン

COZUCHI